Fate/Zero
Fate/Zero 23話 「最果ての海」 感想
「人の夢と書いて儚い…何か物悲しいわね…。」
自分を信じる臣下に見果てぬ夢を見せる、それがライダーの王道。
「王」としての形に固執して道を示せなかったのがセイバー。ランスロットの狂気がまったく理解できていなかったあたり、彼女が臣下の心を何一つ分かっていなかったことが分かる。しかし、相変わらず酷い扱いだ(笑)
ライダーが決して覇道を制することがないのは、「夢を見続ける人生」に満足を覚えてしまうからかもしれない。
この世界には未知の物、未踏の場所がいくらでもある。ちっぽけな個人でしかない人間がその世界をどう生きるのか。たとえ叶えられなくとも夢を見続ける人生に価値を見出したのがライダーかな。
夢さえあれば人は生きていける。多くの臣下たちに夢を見せ、生きる意味を与える、時代性も加味して考えるとまさしく真の王道の一つだったんだろうな。戦う意味を与えるのが王の務め。
一度ライダーと切嗣の論戦が見てみたかった。少なくともセイバーよりは反論する権利があるだろう。
私が切嗣理論にモヤモヤしてたのも、たとえ正論でも当時の英雄にそれを言ってもしょうがないってことだったから。
時代が違う、というのはライダーにも当てはまることで、今回彼の行動がかつての後悔を汲んでの意味を孕んでるのが秀逸でした。前回友として認めた元マスターウェイバーに、今度は「臣下」にならないかと持ちかけ、自分の死後も果たすべき命を与える。「見届けろ」とは言ったけど、ようは「生きろ」ということですね。
たしか彼は以前臣下を夢の途中で死なせてしまったことを後悔する旨の発言をしていたと思うけど、だからこそ今回はウェイバーを死なせないための夢を見せたんですね。ウェイバーもそれが分かってるからこそ、最後に泣き崩れた。アーチャーがちゃんと彼らの思いを汲んでくれたのもナイスだし、彼の度量を信じたライダーもまた見事でした。彼の最期の突撃は、ただ誇りのためだけの特攻ではなく、臣下を生かすための戦いだったんじゃないかと。
最後の臣下ウェイバーを生きる道へと導く、彼とウェイバーの関係の変遷はそのまま彼の王道のあり方を示していました。
さて、世界に夢を見るライダーとは違い、世界の全てを知り尽くしてしまったからこそ「人の心」に娯楽性を見出しているのがアーチャーだと思う。どんな財宝よりも人の心が紡ぎ出すドラマに価値を置いてるんじゃないですかね。まあ今回みたいな熱い王と臣下の忠心劇だけではなく、主演雁夜おじさんによる三文芝居も楽しんでるあたりがらしいですけど。
そんな彼の価値観が見える一方で、いまだ彼の王道がよく分からないんですよね。どうも彼の信念は彼一人で完結してしまってる気がしてならない。
強いて言えば綺礼に娯楽のなんたるかを教えたのは彼なりの導きとも取れるけど、それが王道にどう繋がるのかが分かりません。
あと2話だったか、物語の主題がアーチャーに置かれてないのは明らかなのであまり期待はしていませんが、その辺もやってくれるといいな。
「王」としての形に固執して道を示せなかったのがセイバー。ランスロットの狂気がまったく理解できていなかったあたり、彼女が臣下の心を何一つ分かっていなかったことが分かる。しかし、相変わらず酷い扱いだ(笑)
ライダーが決して覇道を制することがないのは、「夢を見続ける人生」に満足を覚えてしまうからかもしれない。
この世界には未知の物、未踏の場所がいくらでもある。ちっぽけな個人でしかない人間がその世界をどう生きるのか。たとえ叶えられなくとも夢を見続ける人生に価値を見出したのがライダーかな。
夢さえあれば人は生きていける。多くの臣下たちに夢を見せ、生きる意味を与える、時代性も加味して考えるとまさしく真の王道の一つだったんだろうな。戦う意味を与えるのが王の務め。
一度ライダーと切嗣の論戦が見てみたかった。少なくともセイバーよりは反論する権利があるだろう。
私が切嗣理論にモヤモヤしてたのも、たとえ正論でも当時の英雄にそれを言ってもしょうがないってことだったから。
時代が違う、というのはライダーにも当てはまることで、今回彼の行動がかつての後悔を汲んでの意味を孕んでるのが秀逸でした。前回友として認めた元マスターウェイバーに、今度は「臣下」にならないかと持ちかけ、自分の死後も果たすべき命を与える。「見届けろ」とは言ったけど、ようは「生きろ」ということですね。
たしか彼は以前臣下を夢の途中で死なせてしまったことを後悔する旨の発言をしていたと思うけど、だからこそ今回はウェイバーを死なせないための夢を見せたんですね。ウェイバーもそれが分かってるからこそ、最後に泣き崩れた。アーチャーがちゃんと彼らの思いを汲んでくれたのもナイスだし、彼の度量を信じたライダーもまた見事でした。彼の最期の突撃は、ただ誇りのためだけの特攻ではなく、臣下を生かすための戦いだったんじゃないかと。
最後の臣下ウェイバーを生きる道へと導く、彼とウェイバーの関係の変遷はそのまま彼の王道のあり方を示していました。
さて、世界に夢を見るライダーとは違い、世界の全てを知り尽くしてしまったからこそ「人の心」に娯楽性を見出しているのがアーチャーだと思う。どんな財宝よりも人の心が紡ぎ出すドラマに価値を置いてるんじゃないですかね。まあ今回みたいな熱い王と臣下の忠心劇だけではなく、主演雁夜おじさんによる三文芝居も楽しんでるあたりがらしいですけど。
そんな彼の価値観が見える一方で、いまだ彼の王道がよく分からないんですよね。どうも彼の信念は彼一人で完結してしまってる気がしてならない。
強いて言えば綺礼に娯楽のなんたるかを教えたのは彼なりの導きとも取れるけど、それが王道にどう繋がるのかが分かりません。
あと2話だったか、物語の主題がアーチャーに置かれてないのは明らかなのであまり期待はしていませんが、その辺もやってくれるといいな。
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Comment
No title
作者曰く、3者の王道は等価値で誰が正しいとかではない。ただ、zeroでは本編につなげるため、セイバーは自分の王道に疑問を持つという展開にならざるを得ない。セイバーの扱いが本編と真逆なのは作者が違うからで、これでも原作者が相当ブレーキかけた方。セイバーについては原作Staynightのゲームをプレイすれば彼女の王道が決して間違ったものでなかったことが分かるはず。人気投票でも7年間不動の1位ですし。ただ、Staynightはアニメはやめた方がいいです。原作PS2版をお勧めします。
No title
>名無しさん
コメントありがとうございます。
原作はいつかはやらねば、とは思っているのですがどうにも時間が取れず。感想も中途半端で申し訳ありません。
原作未プレイ者の感想でもそれなりに需要はある、と思いたい(笑)
セイバーの王道がどう肯定されるのかはちょっと気になりますね。
アーチャーの王道はそもそもよく分からない(笑) ジャイアニズムに近かったりするのでしょうか。
コメントありがとうございます。
原作はいつかはやらねば、とは思っているのですがどうにも時間が取れず。感想も中途半端で申し訳ありません。
原作未プレイ者の感想でもそれなりに需要はある、と思いたい(笑)
セイバーの王道がどう肯定されるのかはちょっと気になりますね。
アーチャーの王道はそもそもよく分からない(笑) ジャイアニズムに近かったりするのでしょうか。
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Re: No title
>シンジンさん
お返事が大幅に遅れてしまい大変申し訳ありません。
そう言えばセイバールートだけはまだ知らないな(HFも映画1章を見ただけですが)と思い出したので、もし機会があればDEEN版も見なきゃですね。
お返事が大幅に遅れてしまい大変申し訳ありません。
そう言えばセイバールートだけはまだ知らないな(HFも映画1章を見ただけですが)と思い出したので、もし機会があればDEEN版も見なきゃですね。
Trackback
Fate/Zero 第23話 『最果ての海』
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Fate/Zero 23話「ライダー、ウェイバーへ愛の告白」(感想)
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そしてライダーはウェイバーへ
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愛の言葉を贈るのでした。
セイバーとバーサーカーの因縁も発覚。
3人の
Fate/Zero 第23話 「最果ての海」 感想
ライダー陣営がとうとう退場。
真・主人公組といってもいいコンビだっただけに結果は分かっていても残念。
ライダー&ウェイバーも良かったですが、ギルガメッシュも格好良かった
Fate/Zero 第23話 「最果ての海」
「届かぬからこそ挑むのだ。覇道を謳い、覇道を示すこの背中を見守る臣下のために!」
ついに実現するライダーとアーチャーの英霊頂上決戦、互いに譲らぬ絶対の王同士の対決の結末
Fate/Zero 第23話
Fate/Zero 第23話
『最果ての海』
≪あらすじ≫
言峰綺礼の計略によって意図的に誘発される第四次聖杯戦争の最終決戦。その決戦場である冬木市民会館へ向かうライダーとウェイバー
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『Fate/Zero』#23「最果ての海」
「彼方にこそ栄えあれ。届かぬからこそ挑むのだ。
覇道を謳い、覇道を示す。この背中を見守る臣下のために!」
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アニメ感想 Fate/Zero 第23話「最果ての海」
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今日は、アレクサンダー大王の命日らしいです。上手いことに、日にちが重なりましたね
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Fate/Zeroの感想です。
ライダーの生き様、とくと見よ。
2012年02クール 新作アニメ Fate/Zero 2 第23話 雑感
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因縁の対決へ―
Fate/Zero 2ndシーズン第23話感想。
終わるとなると転がるようだのう。
今回含め後3回だもんな。
以下、ネタバレします。ご注意を。
まとめtyaiました【Fate/Zero 23話 「最果ての海」 感想】
「人の夢と書いて儚い…何か物悲しいわね…。」
Fate/Zero 23話「最果ての海」感想
Fate/Zero
23話「最果ての海」
【あらすじ】
イスカンダルが掲げた覇道の先は・・・
◆英雄王と征服王
ふたりの王は互いに杯を交わし、真に戦う価値の有る者として対峙する。
Fate/Zero 第23話「最果ての海」
『綺礼が上げた狼煙を合図に、覚悟を決めた者たちが続々と集まる。ウェイバーと共に戦場に駆け付けたライダーの前には、アーチャーが立ちはだかる。英雄王と征服王。王者の戦いの火...
Fate/Zero 第23話「最果ての海」
Blu-ray Disc Box II [Blu-ray]
『どうか僕を導いて欲しい、
同じ夢を見させてほしい』
制作 : ufotable
監督 : あおきえい
衛宮切嗣:小山力也 セイバー:川澄綾
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『どうか僕を導いて欲しい、
同じ夢を見させてほしい』
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Fate/Zero 23話
ローソンの制服王が逝ってしまったああぁぁ(´;ω;`)
Fate/Zero 第23話 『最果ての海』
今回の見所はやっぱり英雄王ギルガメッシュと征服王イスカンダルの戦い。
戦闘シーンだけでなく会話のシーンも最高だったな!
※以下ネタばれあり
◎Fate/Zero第二十三話「最果ての海」
→皆が目的地へ向かう。→ライダーとウェイバーの前にギルガメ登場。→セイバーにはバーサーカーが襲ってくる。※ライダーが倒されて、セイバーはバーサーカー倒して、キレイとキリ...
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