アニメを中心に、漫画や映画、小説など創作物の感想を載せるブログです。

スポンサー広告

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

映画

映画「告白」を今更見た

原作は未読です。

公開当初から気にはなっていたんだけど機会恵まれずつい先日レンタルで視聴。
開始三十分で「ああ、こりゃ話題になるわ」と合点がいった。
どこかの雑誌で2010年度日本映画ワースト1に選ばれたという記事を見て一人でニヤニヤ。そんな映画。


この映画で描かれていることが現代社会の縮図だ、なんて事を言うつもりはもちろんない。
復讐を誓った女教師、集団でいじめをするクラスメイト、強いコンプレックスから殺人衝動に駆られる少年、勘違い熱血教師に我が子が可愛くて仕方ないモンスターペアレント。この映画ではそれらの要素をデフォルメした登場人物が数多く登場する。そのある意味で極端とも言える人物像が織り成す物語は童話に近いものがあるかもしれない。

本作のミソは左右どちらかに振れないことだと思う。この物語は復讐劇だ。復讐者である女教師の動機には正当性があるし、犯人達の動機のくだらなさからしても視聴者の同情心を十分に期待できる。しかし一方で、その復讐の方法は犯人以外の他者を巻き込んでおり、明らかにやりすぎである。個人的に復讐劇というものは最終的に爽快感、あるいはやるせなさのどちらか、あるいは両方を視聴者に感じさせるものだと思っているが、この作品は微妙な所を突いてきた。勝手で傲慢な犯人のプライドをズタズタに引き裂く過程に爽快感を感じると同時に、容赦のない復讐者の行動に寒気を覚える。もっと上手い、他人を犠牲にしないやり方があったのではないかという視聴者にしこりを残し、復讐を全肯定させない。「果たして女教師の復讐は正しかったのか、間違っているのか?」という疑問を植え付け、この物語は終わる。疑問の答えは人によって変わる。だから答えを提示しない。これは一種の誠実さとも言える。作中の人物像だってそう。いくら極端に描写されているとはいえ、「こんな奴いねーよ」「こんなクラスあるわけない」とは言い切れないラインを上手く突いている。様々な社会問題の一側面を切り取ったような描写が多々あり、それらに対する奇麗事も露骨な批判も作中では出ない。ただそのままを描いているだけだ。観た後に無性に語りたくなるわけである。

主演の松たか子さんの演技も素晴らしかった。雨の中で膝を突き慟哭するシーン、まだ復讐のために心を殺しきっているわけではないことが痛いほど伝わってきた。ラストの泣き笑いも絶妙すぎる。あの表情の裏でどんな感情が渦巻いているのか考えるだけでお腹いっぱいになる。そして締めのセリフは全てを曖昧にする「なーんてね」。この映画にふさわしいラストだった。
関連記事
スポンサーサイト
Comment
Trackback
Trackback URL
Comment form













管理者にだけ表示を許可する

プロフィール

ぽんず

Author:ぽんず
私は好きにした、君らも好きにしろ

アニバタ Vol.6アニバタ Vol.9に寄稿しました。よろしくです。


このブログについて

※感想記事はネタバレがデフォです。

当ブログはリンクフリーです。お気軽にどうぞ!
現在相互リンク募集中


twitter
検索フォーム
ランキング
にほんブログ村 アニメブログ アニメ感想へ

アクセス解析
外為どっとコムの特徴
ブロとも申請フォーム
QRコード
QR

Page Top
Powered by FC2 Blog | | Template Design by スタンダード・デザインラボ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。