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境界線上のホライゾン

境界線上のホライゾン 感想

1クールでこれだけのテーマを描いといてまだプロローグに過ぎないって何ごとですか(笑)

BS11で遅ばせながらも一期の最終回を見ました。これは素晴らしいエンターテインメントですね。個人的には既に傑作級です。

この作品、名前は知ってたから気になってはいたんですけど本放送時はキャラデザ(というか乳袋)が苦手だったので視聴を避けていました。

しかし放送終了後の評判がやたらと良かったので、BSでの再放送を期にちゃんと見てみることにしたのですよ。
するとやっぱりおっぱいは奇乳だし、エロゲネタが若干くどいし、登場人物の名前覚えられないし、胸はデカ過ぎるし、説明台詞多すぎだし、造語が音で聞いてもさっぱりピンとこないし、バストは不自然だしで、どうにも取っ付きづらい印象が否めなかった。

実際にネットでの評判を見ると原作未読者には特に序盤が鬼門だという扱いを受けていたようですね。
私も中々本腰を入れてみる気が起きず、ぼんやりと見ていたのですが話が一気に動き出す4話を見て「お?」となりました。
そう、あの鹿角さんと武神の戦闘シーンにすっかりと心を鷲掴みにされました。術式やらなんやらは何をやってるのかさっぱりだけど、巨大なロボットを相手にド派手な殺陣を繰り広げるメイドさんという構図に完全にやられました。動きやカット、エフェクトもすごいんですが何よりもCGの武神がちゃんと映像に溶け込んでて違和感がないのがすごいですね。これは同じく武神との大立ち回りがある10話でも健在で、サンライズの本気をまざまざと見せ付けられた、大興奮の戦闘シーンとなりました。忘れちゃならないのが場面を熱く盛り上げるBGMですね。加藤達也さんの名前、しっかりと覚えましたよ。

もちろんそこからは一気に話が動き出し、主人公葵・トーリがその仲間たちと好きな女の子ホライゾンを助けるために必要な手を尽くすというストーリーの輪郭が見え、ネット上で初心者向けの解説図などがあったのでそれを参考に各キャラや大まかなストーリー展開の把握を始めたりと順調に嵌っていったわけです。
そして10話目くらいかな。脇キャラの顔と名前と性格が分かるくらいになってから、もう一度1話目からおさらいしてみようと見始めてみると、面白過ぎてビビりました。

一人の女の子を救う話が全世界を巻き込んでいき、一つの目的へと収束していく展開。殺陣から空中戦、討論に政治的駆け引きとあらゆる「戦い」をエンターテインメントに落とし込む芸の多彩さと発想力。魅力的なキャラクターを順に見せ場を作ることで過不足なく描写していく丁寧なドラマ作り。
これらの要素だけでもエンタメとして上質なのですが、私がハマッたのはタイトルにもある「境界線」というテーマを見事にストーリーに絡めている点なんですね。

人と人は平行線、だから一つにはなれないし摩擦も起きる。
でも、だからと言って分かり合う道を諦めてはいけない。

平行線を辿って行けば、どこかにお互いの利害が一致する場所――「境界線上」がきっとある。


私の特に好きなのが、トーリが正純と相対した時に自分にはホライゾンを救う公的な理由が思いつかないから、彼女にそれを教えてほしいと言うシーンなんですね。

私が見てきた物語だと、あんまり行動する際に対外的な正当性を求める主人公が描かれていることって少ないんですよね。アニメや漫画、ラノベだと特に。
一番分かりやすい例だと、やっぱりONEPIECEのルフィかな? 
彼は兄のエースを助けに世界中の凶悪犯罪者が集められたインペルダウンに乗り込んで暴れまわるんですが、その過程で多くの犯罪者が脱獄に加わり、結果的に解き放たれることになります。
そんな彼と対峙した副署長がまさに、彼の行為で数多の犯罪者が再び世に出て、多くの罪無き人に危害が及ぶことを糾弾します。それに対してルフィは「おれはエースの命が大事だ! 」と自分の行動によって生じ得る影響を省みずにただ己のやりたい事のみを考えて突き進みます。
もちろん彼は善人でもヒーローでもなく、ただ「自由」を掲げる海賊ですから別に主人公像としてのルフィを批判する目的はありませんよ、ただの対比です。

ルフィに限らず、周りに被害を及ぼしてでも自分の目的を達成しようとする主人公は少なくないと思われます。
そんな中で、トーリは自分が好きな女の子を助けるため(つまり私情)に、まずはそのための大義名分から詰めようとするんですね。これは中々衝撃的でした。
もちろんそれには理由があって、エゴを通すために必要なことだからであり、彼にはまた別の、「人々が夢を叶えられる世界を作る」という夢があるからでもある。
そのために、彼は正純にホライゾンを助けることによって各国にどんなメリットがあるのかを尋ねます。そしてホライゾンを救い、同時に末世を覆し世界をも救う道が示される。

もうここがね、本当に気持ちよかった!
フィクションではもちろん主人公たちが好き勝手やる様も好まれますし、エンタメとしても正しいんですよ。でも、やっぱり現実だとそうもいかない。エゴを通すためには周囲を納得させるための理由が必要だし、折り合いを付けていかなければいけないんです。ちょっと極端かもですが、「自分だけ良ければいい」じゃダメなんですよね。
あるいは個人間の問題ならそれでも通る場合もあるでしょうが、国家間の事情が絡むとあらゆる陣営の利害関係を考慮しなければならない。
エゴを通すために、「対外的に」自分たちの正当性を示す、それがあって始めて戦える。政治的な事情が絡む戦記物だからこそこの点は絶対に外せないし、それができていない作品を見るとしょんぼりするのです。

「公」と「私」、二本の平行線の境界線つまりは正しい意味での「公私混同」。


上記の答えをトーリが「自分にはできないから」と仲間に託すのもいいですね。
実はさっきワンピを引き合いに出したのはこの点でも比較ができると思ったからでして、ルフィも「自分は仲間の助けがないと生きていけない自信がある!」と言う「何もできない主人公」なんですね。この点はトーリも同じで、彼は仲間の助けがないと何もできない不可能男。
この二人ともある意味仲間に依存した主人公であるのに、上記のような違いがあるのは面白いですね。キャラの違いもあるけど、それ以上に大きいのは自由を志す海賊と、臣下達に責任を負う王を目指す者という立場の違いかな。

そして12話の平行線の対話と罪との対峙。ここで描かれた境界線上へ至るための方法論が素晴らしくて泣けます。
いくら助けようと手を伸ばしても、一人では平行線の向こう側へいくことはできない。お互いが平行線にいるとき、妥協し共に歩むためにはお互いの力が必要なのです。

2ちゃんを例にとるとわかりやすいかな。ああいう匿名の掲示板では意見の相違なんかは日常茶飯事で、論争が巻き起こったりしてるのだけど、一方が話し合いを望んでももう一方が取り合わなければ一歩も前に進めないんですよね。
意見を交わしたいのに、一方的なレッテル張りばかりで話にならないなんて経験、ありません? 
もちろんこれに限らず、世界中で起きるあらゆる争い、摩擦は双方の歩み寄りがなければ解決などしない。一方の拒絶が双方の失敗につながる。
だから、トーリはホライゾンが死んだ日彼女にも手を伸ばすよう声をかけるべきだったと過去の罪を否定し、ホライゾンもトーリの手を取るべきだったとして否定する。

二人じゃなければ乗り越えられなかった過去のトラウマ。過去の自分たちを境界線に見立てて手を繋ぐトーリとホライゾンのシーンは涙が止まりませんでした。

大好きなウテナやピンドラでもクライマックスに手と手を取り合うシーンがテーマを象徴する形で描かれているもんだから、こういうのにはもう無条件に涙腺が反応しちゃうんだろうなあ。

そしてこれからトーリはホライゾンの感情を取り戻すために、そして誰もが夢を叶えられる世の中を作るために世界に喧嘩を吹っかける。最終回で悲嘆の感情が戻っただけで泣けました。まだ戦いは始まったばかりで、先のことは分からないながらも今確かに勝ち取った明日を愛おしむ描写がたまりません。

もうすぐに2期が始まりますね。個人的に大本命となった本作、全力で楽しみたいと思います。



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Comment

TBから来ました。

>一人の女の子を救う話が全世界を巻き込んでいき
当初の目的は告白するだけだったのに、戦争をすることになるとは。

この作品は展開が速く情報量が多い為、なんとなく見ていた私は4話辺りで話について行けなくなったのをよく覚えています(笑)

しかし私も「鹿角さんと武神の戦闘シーン」でグッと来たので、視聴を続けることにしました。
それからは公式サイトで勉強して、キャラを覚えて・・・と自分から作品を知ろうとしたのは久々。解説図には特に助けられた。

名シーンはやっぱり「話し合いと言う名の戦い」ですね。戦争のメリットを各国に示したりと、リアル感が堪らない。戦いにちゃんと大義名分を作るのがアニメでは新鮮でした。

終盤の、キャラの見せ場は素晴らしかった。スライムにロボに魔法少女がいる世界だからこそできたバトルとか。皆がそれぞれの長所を生かした戦いは見ていて楽しいです。キャラクターは何でも有りなのに戦いは割りとシビアというギャップが良いと個人的には思っています。

愉快なリーダーとその仲間達の旅。2期も当然期待大。またキャラを覚えるところからですね~

No title

>虚天丸さん

はじめまして、コメントありがとうございます。
最近訪問者リストで貴ブログの名前を良くお見かけするのですが、わりと定期的に見てくださってる感じですか? そうだとしたら、うれしいです。

>それからは公式サイトで勉強して、キャラを覚えて・・・と自分から作品を知ろうとしたのは久々。解説図には特に助けられた。

確かに分からないところを自分から調べていく、というのはアニメを見るうえではあまりなかったですね。私は設定とかはあんまり詳しく分からなくてもいいとは思ってますが、最低限各国の勢力とキャラの名前だけは覚えておきたい所です。
2期ではまたキャラ増えるんですよね……大変だ(笑)

>名シーンはやっぱり「話し合いと言う名の戦い」ですね。戦争のメリットを各国に示したりと、リアル感が堪らない。戦いにちゃんと大義名分を作るのがアニメでは新鮮でした。

そうですね、交渉・討論シーンが流れに自然に組み込まれていて、しかも分かりやすく、かつちゃんとエンタメとして昇華されている点はすごいと思いました。

>終盤の、キャラの見せ場は素晴らしかった。スライムにロボに魔法少女がいる世界だからこそできたバトルとか。皆がそれぞれの長所を生かした戦いは見ていて楽しいです。

単に戦闘力が高いだけでなく、キャラそれぞれにそのキャラだからこその見せ場が作られているのは良かったですね。個人的にはスライムのネンジ君が最後の最後で活躍したのが嬉しかったです。
2期も楽しみですねー。
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まとめtyaiました【境界線上のホライゾン 感想】

1クールでこれだけのテーマを描いといてまだプロローグに過ぎないって何ごとですか(笑)
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