うつけ者アイムソーリー

本編ぶつ切りで外伝っぽい話を挟んできたのは神経を疑うけど、あの後も陰鬱な展開が続くのならまあ箸休めにこういう話を入れるのもアリっちゃアリか。

今回は友人の恵と遊ぶ女の子らしい先輩が見られました。普段は余裕ぶって師匠風吹かせている人なんで、友人とじゃれ合う姿はいちいちあざとかったけど新鮮でよかった。

初登場の沖縄娘二人は沖縄弁が板に付いていて理解できない所が多々あったけど、それでも全体的に何が言いたいのかはなんとなく分かる辺りはバランスがとれている、のだろうか。能天気なキャラといい、いきなりシャーマンどうこう言い出したり、飲んだくれ師匠がいたりとどうもコメディ色が強すぎる気がしないでもないが、陰湿な能美と真逆のキャラを持ってきて癒し効果を狙ったと考えれば気にならないか。

「別の世界」という中二問答が今回のメインかな。
現実とは違う、もう一つの世界。なまじ現実に影響を与えやすいがゆえに、どちらが本当の世界か分からなくなってしまう。
恵が先輩を現実に「繋ぎとめる」、という表現がされましたね。つまり、それはどこかへ行ってしまっても帰ってくる場所があるということ。現実世界に恵という女房役がいるから、黒雪姫先輩は迷わずに帰ってくることができるのです。別の世界同士を繋ぐ絆の存在、ですね。
本来ならその立ち位置には家族がいて然るべきだと思うんですが、そういえば彼女の家族の存在が希薄だなー。事故った時に出てましたっけ？　思い出せない……。

この作品、思えば徹底的に大人の存在が排除されてますね。ハルユキには親がいるはずだけど、ほとんど家にはいないし。
ブレイン・バースト自体が子供だけの国みたいなもので、あのゲームの少年少女を対象とした実験のような意図があるのならまあ理由は付けられるけど、まったく影も形もないというのはやはり気になります。こういう設定、ラノベ・エロゲ原作物には多いんだよなぁ……。

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