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戦姫絶唱シンフォギア

戦姫絶唱シンフォギア雑感 ヒロイズムの継承

なんの脈絡もなくシンフォギア記事。ある小説の感想を書いているのだけど、全然まとまらないので頭を切り替えたかった。

今年の冬、私の中で大旋風を巻き起こした熱血王道「急に歌う」アニメ・シンフォギア。多くの魅力的なキャラクター達の関係性、その変遷の中で主人公である立花響と1話で壮絶な死を遂げた天羽奏の関係に思うところがあって、記事の構想はずっとありました。


そこに見たのは「継承」の文脈です。
「継承」というテーマは王道中の王道で、それこそあらゆるエンタメ作品に見られるものです。人が己の信念、その意志を次世代の人間に残す、その展開の熱さは私が言うまでもなく多くの人が知っているでしょう。

シンフォギアでも、奏から響へ、ガングニールと共に戦士としての意志が受け継がれます。
ノイズの強襲を受けたライヴ会場で、奏は響の命を救うために自らの命を犠牲にします。その時にガングニールのかけらをその身に受けたことから、響はシンフォギアの奏者として戦場(いくさばと読む)に身を投じることになります。
半ば不可抗力、もちろん自分の意志もあって響は奏の後を継ごうとするのですが、防人にして奏の相棒であった翼さんとの確執からも分かるように響のやる気は空回りするばかりでした。

そんな響に5話で一度目のターニングポイントが訪れます。弦十郎に弟子入りを申し込み、奏の真似事ではなく自分の力で戦うことを決意する。ここから響の成長は留まることを知りません(笑)
戦う力と、強い意志を手にした彼女。しかし、戦士として大成していくにつれ日常との剥離が目立ち、親友である未来との間に大きな溝ができてしまう。

そして8話ですね。響と未来の絆の再構成、そして真の意味で奏の意志を継承するシークエンスが同時進行で結実します。響のヒーローとしての覚醒を未来との関係に集約して描いてるのが熱すぎて、マジ最高。響の成長物語で、やはりここが最大のターニングポイントだと思います。これ以降も響の成長は続くんですが、方向性はここで固まった。それは続く9話で翼さん、10話でクリスちゃんの決意を描いていることからも分かります。

話を戻して、響は8話で今まで自分が抱えていた戦う理由を覆します。
彼女はずっと「人助け」が趣味だと言っていました。それは奏の影響でもあり、惨劇の中で自分一人が生き残ったことによる負い目もあるかもしれない、と言っていました。
今まで普通の女子高生だったにも関わらず前のめりで2課の一員として戦おうとするその姿勢は当初から危ぶまれており、翼さんからは「前向きな自殺衝動」と称されたりもして。彼女の人助けの意思は、自分を犠牲にするある種屈折したものでした。
しかし、未来との絆に危機が訪れたことで彼女は自分が犠牲にしようとしているものを自覚します。そして自分が助ける相手だと思っていた、何の力もないはずの未来が奮起する姿を見て、ついに2年越しに奏さんの真の意味を理解します。

「戦っているのは私一人じゃない。シンフォギアで誰かの助けになれると思っていたけど、それは思い上がりだ。助ける私だけが一生懸命じゃない、助けられる誰かも……一生懸命。本当の人助けは、自分一人の力じゃ無理なんだ。だから、あの日あの時、奏さんは私に生きるのを諦めるなと叫んでいたんだ。今なら分かる気がする!」

ただ助ける側が一方的に手を伸ばすだけでは「人助け」は為らない。現に響が何も出来なかった2年前の時には、助ける側である奏は死んでしまった。
助ける側と助けられる側、双方の歩み寄りが必要だというテーマは「境界線上のホライゾン」でも描かれていました。
ここで響は、自分の中の迷いに決着を着けます。

「そうだ、私が誰かを助けたいと思う気持ちは、惨劇を生き残った負い目なんかじゃない! 二年前、奏さんから託されて、私が受け取った――気持ちなんだッ!!!」

それが自分自身の心からの想いであり、同時に奏が残した意志でもある。この瞬間響は奏の意志を完全に継承しました。
それは翼さんが問いかけた「響が奏から何を受け継いだのか」の答でもあり、しっかりと自分の信念として昇華させた答でもあります。
響が今度こそ本当に奏の意志を継承したことを如実に表す描写が、9話での翼さんとのやり取りですね。自分が防人として戦ってきたことの意味、かつて奏が言っていた「戦場の裏側にあるもの」を見てみたいと6話で翼さんは言っていました。
そしてその問いに明快な答を示して見せたのはまさに奏の意志を継いだ響なのです。シビレるねえ。

さらに、最終話で未来に「生きるのを、諦めないで」と言ったのは間違いなく奏の意志を告いだ彼女自身の言葉でした。余談ですが、この言葉は最終的に未来にもしっかりと受け継がれていますね。特別な力を持っていなくても、奏の意志を貫くことができるということを証明しています。


さて、以上のような「継承」の文脈は多くの創作物に見られるものです。中でも多いのでは「親」から「子」への継承。これは世代間の繋がりも表現できますし、何より血の繋がりという明確なファクターがあるので説得力も生まれやすいんですね。
Fate/Zeroの切嗣→士郎への「継承」は血は繋がっていないのでやや変則的ですが、親子間の継承といっていいでしょう。花咲くいろはでは一世代すっ飛ばして祖母から孫への継承をやってましたね。あれ、正統な例が思いつかない(笑)
えーと、境ホラの忠勝→二代がそうかな? TARITARIでも和奏が母親の意志を継承しつつありますね。
輪るピングドラムでは「継承」の負の側面がクローズアップされていて、親に運命を狂わされる「呪い」として表現されていました。

「仲間」や「親友」の意志を継ぐケースもありますね。これも自分と近しい者の生き様を見ての継承ですから、文脈的にもスムーズに描くことができます。ルルーシュ→スザクとか? 
もっと具体例出さないと説得力が出ないって? 分かってるねん、分かってるねんで? ちゃうねん、ちょっと思い付かへんだけやねん。

話を戻します。
しかし、奏→響の「継承」はそのどちらにも属しません。何せ彼女たちは1話で出会うまで顔見知りですらない、まったくの初対面だったからです。だから、響は奏の「それまで」を知らないし、命を賭して助けてもらったという鮮烈な記憶だけが焼きついていたんですね。良く知らないから、彼女が奏の後を継ごうと迷走していたのも無理からぬことです。
響の「継承」は不完全なものでした。

でも、これって良く考えたらヒーロー物の文脈として非常にあり得ることなんですね。ぶっちゃけ戦隊物とか仮面ライダーとかまったく知らないのでまるで見当外れなことを言ってしまうかもしれないけど、助けられる側(響)にとってヒーローとは顔も知らなくて、どういう人間なのかも分からなくて当然のはず。でも、ヒーローに助けてもらったという記憶は残るし、その影響で強く生きられるようになるというのはあると思います。
唯一まともな事例として挙げられるのが、先日見たダークナイトライジング(一応ネタバレ注意!)なのだけど、あれもヒーローという抽象概念が子供たちの心に残り、ヒーローになれる可能性を示す、「継承」の文脈で描かれていました。

シリーズ構成の金子さんは特撮に傾倒しているらしいし、多分ヒーロー(奏)の姿に影響を受けた響が、形だけの真似事から初めて徐々に戦士としての自覚を持ち、最終的に同等あるいはそれ以上の境地に立つ。つまりシンフォギアは「ヒロイズムの継承」を描いた作品だったんだよ!

響のヒーロー性は、未来の「何とかして」に応える姿勢(最終話での「何とかする」はこれに対応)、そして敵であるフィーネの手をも掴もうとする無限の包容力からも疑う余地はありませんね。
彼女ならもう何があっても大丈夫だという信頼感を持てました。


なんか後半論旨がぐちゃぐちゃでしたが、何が言いたいかというとシンフォギアの8話が大好きだという話です。

※追記

「親」から「子」への継承って、クリスちゃんがまさにそうじゃねーか! 
親しい友の意志を継ぐというのも、最終話の絶唱時のセリフから奏→翼さんのラインが完成してますね。灯台下暗しとはこのことか。
こう考えると、この記事で挙げた「継承」の類型はすべて網羅してるわけか……。また少し、シンフォギアが好きになりました。




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