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氷菓

氷菓 18話 「連峰は晴れているか」 感想

奉太郎の気になります! だと……?

確かにふとしたことが気になるというようなことは珍しくないけど、「省エネ主義」を掲げる奉太郎がわざわざそれを調べにかかるなんて。
と思ってたら皆が皆突っ込みまくってて笑った。それだけ彼の姿勢は今まで一貫していたということだろう。奉太郎の中に変化があったからなのか、それとももともとの性質によるものなのか。

中学の頃の教師の思い出、そこにある小さな謎を解くために奉太郎は図書館へ向かう。里志には「来るか?」と誘えるのに、摩耶花には「頼める義理はない」になるのがそれぞれとの関係性を表していて面白い。
相変わらず壁無視のえるが奉太郎の心理の謎を解く為に同行する。放課後二人でどこかに出かけるというシチュエーションは薔薇色(そういえばこの言葉聞かなくなったなぁ)のそれだけど、奉太郎はやはりそっちに行く気はないようで。
しかし、直前に一緒に変える男女の姿を見ていなかったら、二人で一緒に図書館へ向かったのだろうか。ない、と言い切れないあたりやはり関係は進展してるのだろうな。

しかし図書館デートとは傍から見れば完全にリア充である。
選ぶ本に二人の趣味嗜好が表れている。フンコロガシて……

奉太郎がわざわざ自分の気になるコトを調べたのは、不意に浮かんだ嫌な予感から中学の英語教師の言葉の真意を履き違えている可能性に思い当たったから。
彼が言う様にもう二度と思わない人間のことを誤解していたって誰が困るわけでもないと思うが、それでも「誤解した状態」が無神経だという奉太郎は妙な優しさを持った少年なのだと思う。その優しさに乙女心が反応したからえるは上手く言葉にできなかったのだろうか。チクショウ……。

自分のことを気にしてくれる人がいること、自分の言動に好奇心を抱くえるの姿に奉太郎は何を思うのだろうか。分かり辛いながらも、確実に何かが変わってきている奉太郎。えるは誰よりも彼の変化を克明に映し出せる鏡なのだろう。
うーん……しかし、里志や摩耶花が人間的な苦悩を見せていただけに、えるが浮世離れしたキャラ造形なのもあって彼女自身の人格がいまだ見え辛いような気がしてきた。残りのエピソードでそれが読み解けるといいけど。

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Comment

No title

こんにちは。あの、TB一つ間違えて送ってしまってすいません(汗)

そして
>えるは誰よりも彼の変化を克明に映し出せる鏡なのだろう

これ、すごく自分は共感させていただきました。奉太郎の変化の根源がえるとの関わりからだと思うので(それまでは里志たちが驚くように本当に動かない奴だったんでしょうし)、だからこそ確かにえるというのは奉太郎を映す鏡だなあと。
確かにえるはあまり心情描写が多くない状況なので里志や摩耶花よりも難しいキャラですけど、鏡となっているのであれば、そういう表面的なキャラでも問題ないかもしれませんね。しかし彼女自身も何かに気付き始めているようですし、物語も終盤ということで本質人格の考察もしやすくなってくるような描写も増えてくるかもしれませんね。自分も期待しています。

No title

>しろくろさん

コメントありがとうございます。

奉太郎の変化がえるとの出会いによるものだというのは、里志も言っていましたね。「えると出会うことによって完成した」、みたいな表現でしたっけ。
彼の変化を促す存在だからこそ、ああいうキャラ造形になったと言えるかもしれません。
奉太郎にとってのえるがそうであるように、えるの本質人格を映し出すのが奉太郎なのだ……だったらいいな、と思ってるのでそこに期待ですね。

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