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戦国コレクション 最終話 「Sengoku Collection」 感想

幾つもの場面の中で 見つけ出したこの答え

思えばオムニバス形式で一話完結のストーリーをそれぞれの脚本家が好き勝手組んでいた中で、雑波さんは一応の本筋とでも呼ぶべき地続きのストーリーを描いていたんだなぁと最終回にきて実感しました。

ともすれば唐突にも思える最後の信長と光秀の関係性の終幕は、13話、20話と繋げてみるとその意味がよく分かる。
秘宝を集めて一人戦国世界への帰還を目指す信長。その目的を果たすに当たって、彼女は他人との関わり合いを避けてきた。1話で太田君を下僕にしながらも二晩で出て行ったり、13話でアゲハと友情を結びながらもやはり知らないうちに出て行ったり。
強気で傲慢でおまけにバカで変質者な彼女が、実はそれなりに寂しがりやであることは20話での描写から分かる。

一方で光秀はそんな彼女に惚れ心酔し、ヤンデレ気味の感情を持て余して信長を殺しかけてしまう。「誰かがつかまえていないとどこかへ飛んで行ってしまう」というのは彼女の信長評ですが、実際にこの最終回では一人で戦国世界に飛んで行こうとする信長の目論見を光秀が阻止するというプロットになっている。
これだけだと光秀のわがままのようだが、信長自身もやはり20話で「大事な時に傍にいてほしいのは光秀」と秀吉に洩らしていて、実は彼女自身の願いでもあることが窺える。
それでも自分から他人――特に現代の人間達と距離を取り、一人秘宝を集め続けて戦国世界に戻ろうとしたのは野心のためでもあり、また「寂しい」という本音などおくびにも出せない彼女の意地っ張りな性格のためでもあるんじゃないかと。だってアイツバカだし。
だから、光秀に秘宝を横取りされて追いかけっこをしながらも笑みを見せ、最後には微笑み合って仲良く手を繋ぐようになんたんじゃないでしょうかね。
信長は自分を理解して支えてくれる右腕を取り戻したし、光秀は「信長を捕まえておける誰か」に自分がなれた。二人がようやく互いに素直になり、居場所を確認しあうというのは悪くない着地点だと思います。むしろ最後は投げっぱなしになると思ってたので、普通にまとめたことに驚いた(笑)


そしてBパートをほとんど使ったED2曲をバックに流れる今までの武将達のエピローグ。
これはもう感慨深いとしか言い様がない。特に再会する新九と純ちゃん、手羽先屋をやっている信玄ちゃんとフサード、猫と鳥と一緒に微笑を浮かべて(ここ重要)映画を見る吉継の姿が見られて満足です。余談ですが、23話で経久が読んでいた絵本の表紙、黒猫と白い鳥と四葉のクローバーが描かれていたらしいけど、そういうことでいいのかな? うん、そういうことにしておこう。

こうして皆のその後の姿を見ると、この戦国コレクションというアニメは、現代に飛ばされた武将達がそれぞれの居場所を見つけていくというのが一貫したテーマになっていることが分かる。それは同じ武将同士だったり、現代の人間との交流の中でだったりするのだけど、とにかく地に足の着いた世界で今を強く生きていく意志を描いたからこそ、このキャラクター達はこんなにも魅力的に映るのだと思う。信長と光秀もそれぞれの居場所を互いの中に見つけたわけで、このまま現代で生きるにしても戦国世界に帰るとしても、それはもう変わることはないのだろう。


・総合的な評価

個人的に今年で一番粒が揃っていた夏アニメの中で、最も「終わってほしくない」作品がこれだった。最終回の長いエンドロールでは激しい喪失感に自然と涙が出てきました。
ソーシャルゲーム原作として、ほとんど制約もストーリーもない、真っ白なキャンバスの上で「他のアニメがやらないことをやる」というコンセプトの元に作られたこの作品。後藤監督、5人の脚本家、演出陣はもちろん、美術さんに至るまでが、それぞれの個性やアイデアを発揮して作り上げられたこの作品は、どこまでも「豊かさ」に満ち溢れていました。
オムニバス形式がゆえに各話ごとに作品の雰囲気ががらりと変わるのに合わせて、背景やキャラデザを変えたり演出を工夫したりして、ストーリーと絵の親和性が素晴らしかった。手描きの背景美術でアニメとしての世界感を構築するのは、CG化が進みどんどん美麗になっていく作品群とはまた違った魅力があって、ブレインズ・ベースにはこの方向性を大事にしてほしいなあ。

また、それぞれの物語が映画のパロディになっているということで、パロディの在り方についても考えさせられた。有名な漫画・アニメ・映画などのパロディそれ自体をネタとして提示する手法は以前から苦手で、まあそれは単純に「知らないと楽しめない」からなんだけど。しかし、パロディを下地に物語を再構築するという手法を取ったこの作品に関しては、元ネタを知らなくても楽しめた。元ネタの面白さそのものを拾えているから当たり前なんだけど、とにかくパロディにこういう面があることを知って考え方が変わりました。
このアニメで楽しめたことで、元ネタにも興味が湧いて実際に「アマデウス」「チャーリングクロス84番地」「バグダットカフェ」を借りて見ました。
単にパロること自体を笑いどころにするパロディは、人気のある手法であるし実際にギャグのパターンとして確立してるんだけど、内輪ネタのような側面もあると思うんですよ。
個人的には、元ネタの面白さを引き出すようなパロディがもっと増えてほしい。まあ単純に二分もできないんですどね、銀魂とかは両方やってるし。

色んなキャラクターがいて、色んな話があって、色んなアイデアが詰め込まれている。まさにコレクションの名にふさわしい素晴らしいごった煮エンターテインメントでした。
まだキャラのストックもあるし、新キャラベートーベンが飛んできたしで2期がくる可能性もちょっとはあるよね、多分。過度な期待はせず、だけど忘れずに待っていよう。


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