PSYCHO-PASS
PSYCHO-PASS 2話 「成しうる者」 感想
とりあえず描いて欲しいと思っていた所が描写されたんで安心した。
近未来における管理社会を描くときに、私の乏しい物語経験に照らし合わせると大抵はその管理体制の行き過ぎによる負の側面がクローズアップされる作劇がされる。
そこで必要となるのは、単にその社会システムを「悪」とするのではなく、それによる恩恵を享受して何不自由なく暮らしている一般人の生活を描くことだ。それを描かないとその世界でそのシステムが採用されている理由が現代に暮らしている視聴者には分からないし、主人公達が直面することになる美しいものの「影」というのは際立たない。
なぜこんな当たり前のことを心配してたのかというと、第1話を見てこの物語はこのままアングラな場所だけを舞台に「不条理」な世界を描いていくんじゃないかと不安になったからです。もちろん杞憂だったけど。
安心したのは、前回酷い目にあってしまった彼女がセラピーによってサイコパスも正常な数値に戻ったということ。こういうケア体制が確立されているかどうかというのは気になっていた所なのでちゃんと描かれていたのは良かったです。
今回ではこの作品世界において普通の人がどのように暮らしているのか、その一端が垣間見れた。
冒頭のヒロイン朱の身支度シーン。なんか色々世話してくれるクラゲのマスコットキャラみたいなのが一日のスケジュール確認から朝ごはんの支度、精神安定に必要なだけの諸々の提示などを行っていた。
部屋や衣服はホログラムかなんかによって自由に見た目を変更できる。自分にとって理想の空間をインスタントに構成できる生活は、多少無機質に感じるものの便利でいいなと思った。ただ、あのメシが絶対不味そう(笑)
決められたサイコパスの基準から外れていない、大多数の一般人は一般市民であるために機械によってカロリー計算などの身体情報から精神状態に至るまで管理される。就職先すらも、機械によって適正が判定されて、多分一定以上の判定がもらえた所にしか行けないシステムとなっている。どこにも適正なしと判断された人はやっぱり潜在犯になるんだろうなぁ。
この世界の歪さは人の普段の生活から人生設計まで機会によってプロデュースされていることにある。そこには本来選択肢などないが、その中で多くの職種に最高レベルの適正があると判定された朱は異端と言えるだろう。異常なほどの精神安定性から、彼女はああ見えて何か人並みはずれた特性を持っているのかもしれない。
とにかく彼女はなろうとなればなんにでもなれる、この管理社会において絶対的な基準で判断されたエリート中のエリートだ。
そんな彼女が自分の生きる意味がどうのこうの言ってる姿はダメ人間の私としてはイラッとくるんだけど、まあそれは置いといて、他にも選択肢があったにも関わらず監査官になったのはそれだけ他に高い適正を示した者がいなかったから。その分野でなら彼女だけにできることがあると、そこに希望を見出したわけだ。
しかし実際は足を引っ張るか、ただ付いて行って「いるだけ」の最低限の義務を果たすだけ。
理想と現実のギャップに失望を感じていた彼女は、病床の狡噛の思いがけない言葉に希望を取り戻す。
この世界で絶対の指標となっているドミネーターの判断に抗った彼女の行動は、まさに機械にすべての判断を委ねてしまった「思考停止」の社会において一石を投じるものだった。
うん、それは分かるんだけど、この二人の関係を進める方法が強引というか性急過ぎる気がする。なんかなー、もっと確執とまではいかなくても、二人の間の溝かなんかを描写しといた方が良かったと思うんだけど。何より狡噛というキャラクターがまだ全然分からないので、どうにもいきなりという印象が拭えないです。
でもまあ、方向性はいい意味で分からなくなってきたので、ここからの発展に期待しておこう。
近未来における管理社会を描くときに、私の乏しい物語経験に照らし合わせると大抵はその管理体制の行き過ぎによる負の側面がクローズアップされる作劇がされる。
そこで必要となるのは、単にその社会システムを「悪」とするのではなく、それによる恩恵を享受して何不自由なく暮らしている一般人の生活を描くことだ。それを描かないとその世界でそのシステムが採用されている理由が現代に暮らしている視聴者には分からないし、主人公達が直面することになる美しいものの「影」というのは際立たない。
なぜこんな当たり前のことを心配してたのかというと、第1話を見てこの物語はこのままアングラな場所だけを舞台に「不条理」な世界を描いていくんじゃないかと不安になったからです。もちろん杞憂だったけど。
安心したのは、前回酷い目にあってしまった彼女がセラピーによってサイコパスも正常な数値に戻ったということ。こういうケア体制が確立されているかどうかというのは気になっていた所なのでちゃんと描かれていたのは良かったです。
今回ではこの作品世界において普通の人がどのように暮らしているのか、その一端が垣間見れた。
冒頭のヒロイン朱の身支度シーン。なんか色々世話してくれるクラゲのマスコットキャラみたいなのが一日のスケジュール確認から朝ごはんの支度、精神安定に必要なだけの諸々の提示などを行っていた。
部屋や衣服はホログラムかなんかによって自由に見た目を変更できる。自分にとって理想の空間をインスタントに構成できる生活は、多少無機質に感じるものの便利でいいなと思った。ただ、あのメシが絶対不味そう(笑)
決められたサイコパスの基準から外れていない、大多数の一般人は一般市民であるために機械によってカロリー計算などの身体情報から精神状態に至るまで管理される。就職先すらも、機械によって適正が判定されて、多分一定以上の判定がもらえた所にしか行けないシステムとなっている。どこにも適正なしと判断された人はやっぱり潜在犯になるんだろうなぁ。
この世界の歪さは人の普段の生活から人生設計まで機会によってプロデュースされていることにある。そこには本来選択肢などないが、その中で多くの職種に最高レベルの適正があると判定された朱は異端と言えるだろう。異常なほどの精神安定性から、彼女はああ見えて何か人並みはずれた特性を持っているのかもしれない。
とにかく彼女はなろうとなればなんにでもなれる、この管理社会において絶対的な基準で判断されたエリート中のエリートだ。
そんな彼女が自分の生きる意味がどうのこうの言ってる姿はダメ人間の私としてはイラッとくるんだけど、まあそれは置いといて、他にも選択肢があったにも関わらず監査官になったのはそれだけ他に高い適正を示した者がいなかったから。その分野でなら彼女だけにできることがあると、そこに希望を見出したわけだ。
しかし実際は足を引っ張るか、ただ付いて行って「いるだけ」の最低限の義務を果たすだけ。
理想と現実のギャップに失望を感じていた彼女は、病床の狡噛の思いがけない言葉に希望を取り戻す。
この世界で絶対の指標となっているドミネーターの判断に抗った彼女の行動は、まさに機械にすべての判断を委ねてしまった「思考停止」の社会において一石を投じるものだった。
うん、それは分かるんだけど、この二人の関係を進める方法が強引というか性急過ぎる気がする。なんかなー、もっと確執とまではいかなくても、二人の間の溝かなんかを描写しといた方が良かったと思うんだけど。何より狡噛というキャラクターがまだ全然分からないので、どうにもいきなりという印象が拭えないです。
でもまあ、方向性はいい意味で分からなくなってきたので、ここからの発展に期待しておこう。
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PSYCHO-PASS 第2話 「成しうる者」 感想
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そういう上司の下なら、俺はただの犬ではなく、刑事として働けるかもしれない。
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未来だ!w
あと何年したらこんな生活になるかねぇ。
以下、ネタバレします。ご注意を。
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