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となりの怪物くんへの不満を吐き出す

 このブログで初めて批判目的の単発記事を書きます。なので閲覧の際はご注意ください。
 私はこれまでなるべく批判記事は書かないようにしていました。それは読む人で不快になる人がいるから、というワケではなく一度批判に傾倒しちゃうとその後の視点にまで影響して作品の粗にしか目が行かなくなるんじゃないか、という己の審美眼(笑)への不安からです。
 だから今までなるべく作品の良い所を探して、そこを掘り下げるように――実践できているかどうかは別として――してきたし、アニメを純粋に楽しむにはそれが一番だと信じています。
 ただ、それでも見てて不満を抱くことはあるわけで、それを否定して無理矢理楽しもうとするのは本末転倒。だから、せめて不満をただの感情論で終わらせず多少は論理付けして価値ある批判にしようと努力したいと思います。でも難しいんだよなあ、価値ある批判って。この記事も、「俺コイツ嫌い」からスタートしているのでバイアスが掛かっていることは否めないです。

 この作品でも、1話の感想で一度書いたように当初から一つの不満を抱いていました。
 それはこの作品の男主人公である春というキャラクターへの不満です。純粋だけど、どこか浮世離れしていてしかしながら学力、身体能力共に高く、特にケンカの強さは異常なほどです。この物語はそんな春と主人公雫の進んでんのか後退してんのかよく分からない恋愛模様が中心となっています。
 この春の何が気に入らないかというと、その無自覚な暴力性です。気にいらない事があればすぐに手を出し、過剰なまでに相手を痛め付ける。暴力のきっかけ自体は女の子を助けるためとか正当性があることが多いですが、結果を見るとやはりそうも言えないことが多い。1話では雫を助けるために振るった拳が雫の顔面に入るというある意味斬新なシーンがありました。そして彼にはリミッターが機能してないのか、自身の振るう暴力の危険性について余りにも無自覚です。
 
 そしてなんやかんやで10話まで見てきて、春はエヴァで言う所の「ガキ」なんだということが分かりました。自分のことしか考えられず、他人の気持ちが量れない。相手が自分の思い通りになることを期待する甘ったれたクソガキです。
 基本素直で自分の思っていることに忠実に行動するから、時にその純粋な言動が他人を感動させたり救ったりすることもあります。というかそれが彼の魅力として描かれている、というのは分かります。
 でもそれは、言うなればサイコロを振って良い目が出たというだけで、リミッターがないから理性が働かず悪い目を出すことも多々あります。この自制の無さ、あるいは自分の行動によって何が生じるのかを予測する想像力の欠如が、彼のディスコミュニケーション性の根幹だと思います。人との会話も、自分の思い通りにならないとすぐに不機嫌になり、我を通したがる。基本的に一方通行で、「好きだ」とか直接的な言葉しか通じないし、相手がして欲しいことが推し量れない。
 一見普通に交流はできるのに、どこか噛み合わず、衝動的に何をしでかすか分からない。なるほど、確かに春は「怪物くん」です。
 もちろんタイトルが「となりの怪物くん」ですから、春のキャラクターは意図的に作られていることは明らかです。だから、ここまでのことは別に問題ではありません。本題はここからです。(前置き長が!)

 先程も触れた春の暴力性。これもまた、春が「怪物」であることを示す重要なファクターで、1話から10話までの間にコンスタントに彼の危険性を示すシーンが挟まれています。
 私はその描写に違和感を覚えているのです。彼が過剰な暴力を振るうシーンでは必ず周りがドン引きし、その光景に遅まきながら春が気付くという描写が繰り返し為されます。
 しかし、そこからの掘り下げがまったくと言っていいほどない。いつの間にか彼の起こした暴行は作中では忘れ去られ、春が物語上で出来た友達と楽しそうに過ごすシーンにシフトします。そしてまた同じことを繰り返す。
 
 大島さんを人質にした時に優山が指摘したときくらいしか、周りが彼の暴力性を問題にすることはほとんどありません。メタ的に一番にそれを指摘しなければならないのは雫ですが、ある意味で彼女が一番春に寛容です。
 雫は1話でも、文化祭の時も春の暴走に巻き込まれ顔面を殴られるという事態に陥っています。しかしそのどちらも作中では主問題としては扱われていない、そもそも雫が彼に暴力を振るわれたという事実を全然気にしてません。文化祭で春に殴られた雫が、何故か春に謝る側になっていた展開には唖然としました。もちろん春はご機嫌で、彼女を殴った事実をケロッと忘れています。コイツ絶対いつか何かのはずみで雫を天に還すだろ。
 雫はヤマケンたちの他校の生徒(?)への暴力にも無関心ですし、そういう事柄についてはドライなキャラクターとして設計されているのでしょう。
 でもこれって、言ってしまえば春にとってとても都合の良い設定なんですよね。周りのキャラクターがどうこう以前に、この作品世界自体が春に対して甘い。

 今の所彼の暴力性は一応問題行動として扱うポーズだけは見せてはいるけど、実は物語上では全然それに向き合っていない。彼が異常性を見せても、いつの間にか周りがそれを許容してしまっているからちっとも進歩がないんですね。
 私はこの作品を「春という怪物が雫と出会って、人間的に成長していく物語」と勝手に思っていたのですが、もしかして「怪物」の彼をそのまま肯定する話なんでしょうか? だとしたら正直付いていけないなあ……。春のこの扱いはどうにも物語構造上の欠陥のように思えます。

 10話のヤマケンが突き落とされそうになるシーンの「こいつは絶対にやる」感から、製作側も分かって演出していることは確かなんですよね。でも、そこからの掘り下げがないからどうしてもモヤモヤします。今後そういう話がある事を期待したいですね。
 色々言ったけど、ブレインズ・ベースの演出や作画は相変わらず好みだし、雫もサブキャラたちも中々魅力的だからこの作品は好きなんです。だから見続けているわけで。特に雫はクールだけど自分を省みる冷静さと他人の忠告を素直に聞き入れる柔軟性を持っていて、可愛いというよりカッコいいヒロインだなと思っています。ただ一つ、男の趣味が最悪。あれか、デキる女ほどダメ男に掴まる法則か。
 このまま作品が終わるようなら残念だけど高い評価は付けられないなあ。怪物くんをどうにも持て余しているような印象を受ける作品です。

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取り急ぎ

夏目さんとササヤンは普通に友達になりたいかも。

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No title

>ネギ盛りMさん

コメントありがとうございます。

ササヤンについてはおっしゃる通りですね。しかし夏目さんは、個人的には恋人になりたいです(笑) どっちかというと雫と友達になりたい。
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アニバタ Vol.6アニバタ Vol.9に寄稿しました。よろしくです。


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