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2012年秋アニメ 感想③+α

 中二病、リトバス、あとレンタル安かったので借りた因果論も。

 
先週今週は、演出が素晴らしい回が散見されて非常に充実してました。
 SAOの長井回に始まり、今回は間違いなくハマッていた「新世界より」の山内演出の素晴らしい映像美、そして中二病の武本康弘回も最高でした。


中二病でも恋がしたい!

 ついに恋心を自覚した六花と勇太。六花はともかく、あれで勇太までが恋に落ちるとは思いませんでした。
六花が凸守に相談するシーンも(凸守は空気の読める子)、河原で六花が告白するシーン、最後に六花が父の思い出の歌を歌うシーン。どれも情感豊かな独特のムードがあって一つ一つが印象に残る素晴らしい演出でした。

 そしてついに六花が眼帯を外します。
 それは勇太が現実を見るように言ったから。あるいは母親の愛情を否応なしに感じさせられたから。本当に彼女がこれで中二病から脱却したのか、あるいは本当にこれで良かったのかはまだ分かりません。

 六花の中二病が辛い現実から目を背けるための逃避であるのは確かです。六花自身も、本当はそれを分かっているという。だけど信じたくない、信じたい。心の整理が付かないまま、周りはそれを片付けてしまった。
 彼女のそんな気持ちに姉の十花や母親は向き合えてなかった。イタリア行きが決まり、勇太に六花のことを頼む十花。彼女は六花の中二病を肯定する勇太を無責任だと言ったが、それを言ったら結局彼に任せることしかできない彼女こそ無責任だ。もっとも、それが分かってるから十花は目を逸らしたんでしょうけど。
 正直、自分の中で彼女の株は上がらないままだなぁ。このまま退場なんでしょうか。

 眼帯とカラコンを外す六花の真意はどこにあるのか。さすがに「中二病」をただの「逃避」の道具で終わらせることはしないと思いますが、どうなるやら。


リトルバスターズ!

 日傘の少女・西園美魚回。
この回は、物静かで空を掴むような言動をする彼女のキャラクターに合わせ、いつもとは違う雰囲気が漂っていました。このしっとりとした空気感・落ち着いた演出が私の好みでした。
 彼女が過去に何を抱えているのかはまだ分からないけれど、鳥への見解から親しい人が自分から離れていった経験があるんでしょう、多分。
いくら餌をやっても自分に懐かない鳥への不信、そして詩の解釈から窺える鳥への憧憬。
それはそのまま彼女の人間観に投影されていることが分かります。本を失くした彼女の頭に浮かんだのは、人の悪意でした。
 それを聞いて理樹は、悪意は確かに存在するとしてその上で善意の存在を主張します。実際にそこにあったのはどちらでもなくただの過失。しかし、美魚はそこで理樹の善意を感じ取り、野球の見学に行ってみたいと思い立ちます。
 つまり、彼女の心には人間不信があるけれど、その一方で人との絆や善意といったものがあると信じたいという気持ちもあるのでしょう。理樹が言うリトルバスターズに興味を持ったのも、もしかしたらという期待があったから。彼らとの出会いで彼女は何を見出すのか。いやまあ答は分かってるようなもんですが、重要なのはどういうアプローチをするか。チーム内での彼女の立ち位置も気になります。


UN-GO episode:0 因果論

 既に小説版を読んでいるので、それに比べると尺に収めるために大分スリム化されているという印象を受けました。
 ただ、やはり映像化や音が入ることによって感じ方が違う場面も多々あって面白かった。

 特に由子が歌う「少年期」。これは実際に歌があるのとないのとでは大違いですね。正直文面だけではピンとこなかったけど、由子が自分を刺し貫くシーンの震える歌声にはすっかりやられました。なぜあの歌だったのか、なぜあそこで彼女は歌ったのか。
 ミダマを曝け出し、それを真実と決め付けられたくないと彼女は言いました。しかし本当に普段口にしていることも、心の奥底に秘めた思いも全て真実だと言うのなら、それこそミダマを隠し通す必要もない。新十郎との会話からも、自分のやってる事への疑念は彼女自身自覚しているはずです。彼女は本当はミダマを晒すことを誰よりも恐れていたのではないでしょうか。

 「少年期」。実は私はこの曲を主題歌とするドラえもん映画を見ていないので、この曲自体にグッとくる気持はないのですが、少年が大人になることへの期待と恐れの他に、単純に子供の頃の思い出を想起させるという要素が重要だったのかと考えました。
 由子が何よりも恐れていたのが自分が歌を歌う意義、純然たる夢を否定されることです。思うに、彼女にとって「少年期」は夢の原点なのではないでしょうか。現実に打ちのめされた自分は確かにいる。だけれどあの頃のままの自分も存在するのだと信じたい。それを信じるために彼女はミダマを吐き出すことを否定し、身体ごと自分の信念を貫き通しました。自分の信念のために自ら命を絶つという点では、ジャベール警部やロールシャッハに通ずるものがあると言えなくもない。
 とにかく、あの場面で「少年期」を歌ったのは、原点回帰と自身を奮い立たせる意味合いがあったのだと思います。
 子供の頃は疑いなく信じていた純粋な想いが、現実を知るにつれ次々とすり潰されていく。そこで見切りを付けて割り切っていくことが大人になるということなのか、という問いが「少年期」という曲の起用を通じて表されていると感じました。
 そしてこの一連のシークエンスで、私はあるアニメの大好きなワンシーンを想起しました。

 「少女革命ウテナ」の37話。醜い現実もアンシーの抱える絶望の一端も知った上で、最後の決闘に向かうウテナに冬芽は言います。
「本当に友達がいると思ってる奴は、馬鹿だよ」
それに対してウテナはこう答えます。
「知らなかったのか? ボクは馬鹿なんだよ」

 ウテナは幻想的かつ耽美な舞台上で少年少女の情念が渦巻くあらゆるドラマを描き出した作品です。そこで共通するのは、彼らが「友情」や「永遠」、「奇跡」や「愛」など、本当はそんなものは存在しないと分かっていても求めてやまない「何か」を実現するためにアンシーを巡って決闘をしているということです。そしてそれらの概念は、全て彼らの過去の思い出が昇華されたもの。モラトリアムを経ることでどんどん汚れていく自分や周囲の環境。変わっていくものの中で置き去りにされた憧れが、さらに彼らを歪ませていきます。ただ一人、ウテナだけが幼い頃の思い出を抱いて気高く生きようとしているから、彼女は純粋で決闘にも勝ち続ける「王子様」足りえたのですね。

 そんな彼女も、次々と現れる決闘者たちの倒錯した感情、抑えの利かない情動に触れることで人の、あるいは世界の闇の一端に触れることになる。そして「大人の象徴」である暁生の手で彼女の信仰は打ち砕かれます。
 それでも彼女はアンシーを救いに決闘場に向かいます。なぜか? ここで12話のサブタイトルですよ。
「たぶん友情のために」
 そう、たぶんです。そこに確信などない。友情なんてものは人間の間には存在しないかもしれない。それでも信じる「馬鹿」であろうとするのがウテナです。いくら現実に打ちのめされても信じたいものを信じる。それが彼女の気高さ。潔く、カッコ良く生きていくということなんです。やっぱりウテナは最高だなぁ。
 このレポ読んで改めて思ったけど、本当にすごい作品だ。

 書いてて思ったけど、「ピンドラ」ではモラトリアムからの視点はほとんどありませんでしたね。「フリクリ」「スタドラ」「エヴァ」を鑑みると、この辺は榎戸さんの趣向なのかもしれません。さらに話が逸れますが、ネットで「エヴァQ」は榎戸さん&鶴巻さんの「トップをねらえ!2」の流れを汲んでいるという見解を見て、今すごくトップシリーズが気になってます。ただ、さすがに見る時間がない(笑)

 あるぇー? 今期アニメの話がいつの間にやらウテナの話になってるぞー(棒)
 まあというわけで、中二病からリトバス、そしてUN-GOの流れでウテナを連想したので記事を書いてみた、ということですはい。

 あと、今「さくら荘」で「氷菓」でも扱っていた「天才が才能を無駄にすることの是非」という命題を異なるアプローチで描いていてすごく興味深いです。もしかしたら各話感想書くかも。


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Comment

No title

>UN-GO episode:0 因果論

ぽんずさんの感想が読めて嬉しいです。
池袋のトークショー&上映会にまで足を運んだりして、自分にとってはすっかり思い出深い映画になってしまいました。

>あの場面で「少年期」を歌ったのは、原点回帰と自身を奮い立たせる意味合いがあったのだと思います

彼女の様々な感情の発露であり、そしてそれこそを永遠に封じ込めるための行為であり・・・すごく印象に焼き付くワンシーンでした。
この因果論での少年期もそうですが、TV2話の夜長姫とか、別天王の能力とか、UN-GOは「歌」や「言葉」といったモチーフにこだわっているなあと感じます。

>いくら現実に打ちのめされても信じたいものを信じる

なるほど、そこでウテナにも繋がるのかあ。まだその話数まで観れてないですが、心に留めておきます。

No title

>江楠さん

コメントありがとうございます。

因果論、ぶっちゃけ小説読んだし見なくてもいいかなーと少し思ってたんですが、実際見てみるとやっぱり違った味わいがあって良かったですね。

由子のあのシーンは、本当に一種の狂気と見紛うばかりの覚悟が感じられて震えました。

>この因果論での少年期もそうですが、TV2話の夜長姫とか、別天王の能力とか、UN-GOは「歌」や「言葉」といったモチーフにこだわっているなあと感じます。

こういう意見や、江楠さんの1年越しの各話感想を読んでるとまた本編が見たくなって困ります(笑)

>ウテナ

あれ、てっきり全編見られているものかと。

強引だけど繋がりました(笑)
まあこういうのは他人への説得力はともかく、自分の中で「繋がった!」という感覚が大事なんですよ。それが物語体験の醍醐味だと思います(キリッ
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アニバタ Vol.6アニバタ Vol.9に寄稿しました。よろしくです。


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