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映画

パーフェクトブルー 感想

 最近ブラック・スワンを見たのでこっちも見ないといかんなと。

 
 正直映画的な手法とかは全然分からないんで下手なことしか言えないが、全体的にリアリティを感じさせる作劇・雰囲気作りをしておきながらも要所要所でアニメならではの演出を利用していて素晴らしかった。
 現実と虚構の区別が徐々に曖昧になっていく表現はすさまじく、視覚に訴えるだけの安易な手法によるものではなく精神的にクる恐怖・悪寒がそこにあった。

 ストーリーは簡単に言うと、アイドルだったヒロイン未麻が女優への路線変更を通じて「大人」になる過程を外部への影響と並行しつつ描いたもの、ということでいいのかな。

 「アイドル」「女優」というファクターから芸能人の苦悩みたいな印象を受けたりもするけど、それぞれ「子供」「大人」のメタファーだと私は勝手に読み取りました。未麻の置かれた環境は特殊だけど、彼女の苦悩はもっと普遍的なものだと思う。
 実際に、彼女は「女優」の仕事としてレイプシーンやヌードグラビアをやらされ、汚れなきアイドルから「汚れ」というレッテルを貼られている。つまり、清純な子供から汚い大人の世界に足を踏み入れたことを示しているのかなと。
 
 未麻はアイドルの頃の純粋さを失うことを恐れ、「アイドルの未麻」という過去の幻影に怯える日々を送っていました。「過去に囚われる=大人になりきれない」のは未麻だけでなく、一連の殺人事件を起こしたストーカー内田とマネージャールミもそうですね。特にルミは自身も元アイドルであり、「アイドルの未麻」に自身を重ねて過去の栄光に縋り付いていた。
 穢れのない純粋さを演出するのが「アイドル=偶像」とも取れるのかな。未麻に幻想を寄せていた彼らだから、どんどん汚れていく彼女とそれをもたらす外敵要因が許せなかったんですね。

 この映画から感じる恐怖はどこから来るのかと考えると、やはり大人になることで確実に失われていくものが作中でかなり露悪的な形で示されるからだと思う。見てて生理的に嫌と思いますもん。
 同時に子供でい続けることの歪さもまた醜悪に描いているものだから、まるで袋小路に陥っているような感覚になるんですね。実際にどっちに転んでも痛みは伴うもので、かなりエッジが利かされているとはいえそこに嘘はない。その苦悩はきっと誰もが少なかれ経験し、もしかしたらある日突然再燃するかもしれない性質のものだから、それに対する恐怖があるのかも。
 
 最後に未麻は「アイドルの未麻」と決別して女優=大人になったということかな。失うことの痛み、望んでいたものとは違う未来、それらを全て受け入れることで彼女は「本物」になったのではないでしょうか。

 
 特典映像の今敏監督のインタビューも興味深かった。
 あれがいつ撮られた映像か知らないけど、「今のアニメはSFロボットと美少女ばかり」って完全に今でも当てはまってますよね。というか、そこはもう何年経っても変わらない気がしないでもない(笑) もちろんそれが悪いわけではなく、彼の言いたいのはもっと色んなアニメがあっていいはずということですね。その点では、確かに主流は美少女モノとロボット物(後者は減ってる?)ではあるけど、ちょくちょく枠に囚われない強い個性を持った作品も出てきてはいるんですよね。大抵流行らないけど(笑)
 「アニメにはもっと色々な可能性がある」というのは私にも少しは分かるし、私としてもできるだけそういう作品も拾って行きたいと思っています。思うけど難しいんだなこれが。

※追記

 更新した後に岩男潤子さんに触れるのを忘れていたことに気付いた。もうすご過ぎでしょこの人。舞HIMEで知ったけど、叫びや悲鳴に感情を乗せるのが超上手い。

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