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小説

小説感想 ②

 最近読んだ小説をざっと振返ってみます。
 我ながら脈絡のないラインナップだと思う。


 戦争の法 佐藤亜紀

 2ヶ月くらい前に読んだやつなので記憶が(笑)

 自分の住んでいた街が、外的要因で戦争地になって少年の頃から退廃的な空間を日常として生きてきた主人公。
 前に同作者の「バルタザールの遍歴」を読んだのですが、相変わらず主人公の置かれた状況は悲惨ではあるけれど、それでもどこかシニカルな軽妙な語り口なのは共通してたかな。
 戦争は心に傷を残す。戦場なしには生きられない人種もいるし、戦争時のことを上手く忘れて人並みの人生を送る人もいる。
 一人称視点なのに、やけに客観的な描写が気になったかな。むしろ主観の一面性を利用した上で、煙に巻くような作劇を意図的にやっていたような気がするけどあんま憶えてないな(笑)


 桜の園/熊/プロポーズ チェーホフ 

 戯曲というものはシェイクスピアすら読んだことがなかったので初体験でした。
 
 うーん、まだ読み方が分かってないだけかもしれないけどイマイチどう楽しんでいいのがよく分からなかったな。所々で面白いやり取りはあったけれど、一つの物語としてどう受け止めていいのか判断に迷いました。
 私は光文社文庫で読んだのですが、それに乗っていた解説が一番面白かったという(笑)
 舞台となる「場」の話だったかな。これも実はあまり憶えてないという。
 シェイクスピア、ゲーテ辺りから戯曲形式に慣らしてもう一度読んでみるのもいいかもしれない。
 

 真理先生 武者小路実篤

 これは純粋に面白かったですね。
 自身は一銭も持たず、自発的に家を訪れる弟子たちに生活の世話を任せて暮らす真理先生。その対価は彼との会話で、真理先生と話す者は皆どこか満たされた者を感じて帰っていく。

 一種の世捨て人とでも言うのですかね。この作品では真理先生を取り巻く環境そのものが「場」として機能していて、後半になるにつれて真理先生個人の影は薄くなっていくのだけど、最後まで舞台の中心には彼がいたような気がします。
 ここを訪れる人たちは、皆俗世のしがらみから離れてただひたすらに人間の善性を掘り下げ真理を追い求めることで人生を実りあるものにしたいと考えている。
 たとえ人間が善の生き物ではなくても、ひたすらにそれを目指すことで真理に近付くことができる。それをてらいなく出来る「場」というのがまさにこの真理先生の家で、非常に魅力的な舞台でした。

 物語の後半ではひたすらに石ころを描き続けた絵描きの馬鹿一に焦点が当たります。
 彼は偏屈な変人のじいさんで、真理先生の所へ通うような人間たちからもどこか馬鹿にされるような男だ。しかし、実は彼こそが誰よりも人間の善性、彼らが追い求めた真理を体現していた人間なのではないかと思う。
 自然の美しさを愛し、誰よりも純粋だった彼。物語が進むにつれ、彼は人間、それも彼の人生には縁のなかった女性を描く機会に恵まれる。美しいものと、そうでないものがこの世にはあることを知り、それでも一心不乱に自身が感じる「美」を描こうとする。
 彼のその真剣さ、そして他人に対して見せる偽りのない誠実さに、やがて彼を馬鹿にしていた人たちが心を動かされていくのが印象的だった。

 語り部である主人公は、真理先生を通じて真理への「道」を知り、馬鹿一を通じて真理の一端を垣間見たんじゃないかな。そんな風に感じられる、綺麗事じゃない人間賛歌だったように思う。


 銀河不動産の超越 森博嗣

 久しぶりに読んだ森博嗣。とにかく読み易さが異常でした。
 文章のテンポやユーモアある軽妙な語り口でストレスなくスラスラ読める軽さ。今ならラノベっぽいと言われてた理由も分かるような気がする。

 不思議な巡りあわせから何故か客が購入した山奥のやたら広い一軒屋に住むことになった主人公。そして彼の家には、様々な人たちが訪れるようになる。
 これもまた、「場」が印象的な物語。話の展開はご都合主義全開で、仕事も上手くいってなぜか美人の婚約者が押しかけてくるというナンセンスっぷり。しかし、常に良い方向へ物事が運ぶようにと気を配る主人公のキャラクターが、あの家とともに「場」の空間を構成する要素となっていて、妙に納得できるのが不思議。


 蝶 皆川博子

 これは凄まじかったなぁ。
 詩句を基に紡ぎだされた八つの短編。幻想小説と言われているだけあって、所々解釈に困る暗喩的な描写があり詩に対する造詣のない私には正直半分も理解できなかった。
 
 しかしそれでも、人間の、とりわけ子供の豊かな想像力を通して時に美しく、時にグロテスクに描き出された戦争前後の日本の雰囲気や、当時の家族背景の歪み、そしていつの世も変わらない人間の愛蔵渦巻く複雑怪奇な感情の数々には圧倒されるものがあった。
 特に最後の「遺し文」という短編が傑作。「浄められました」という言葉を残し、自殺した女性秋穂。彼女に幼い恋心を抱いた少年涼太が、彼女の死を受け空隊に志願して戦死した、という流れがほんの最後の2ページに淡々と描写されていて、それだけなのに妙に胸に刺さるものがあった。

 なんだろう、非常に抽象的で幻想的な筆致だからこそ、当時の空気感のようなものを感覚的に疑似体験できるような感じがしました。これは一読の価値有りですよ、オススメです。

 
 この記事はちょっとヒドイですね(笑) 
 いくらなんでもこんな下手じゃなかったと思うんだけどなぁ。読了順に書いたのですが、記憶が曖昧過ぎて上の方は適当になっちゃってます。やっぱ読んですぐ書かないとダメか。
 今は「未来のイヴ」を読んでいて、これがまた歴史的仮名遣いで訳されてるもんだからめっちゃ読みにくい。感想を書けるか、そもそも最後まで読めるか微妙な所です。

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