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true tears 湯浅比呂美という女

 タイトルを「俺嫁語り」にしようか迷ったけどやめました。


 GWを利用した名作アニメ「true tears」の一気視聴。そこで私は衝撃的な出会いを果たしました。本作のヒロインの一人、湯浅比呂美というキャラクターです。狙い済ましたかのように私の嗜好を蜂の巣にする彼女にはすっかり魅了されました。それこそとらドラ!の川嶋亜美に代わって俺の嫁ランク3位の座につくくらいに。
 ということでこの記事は私の個人的な嗜好を垂れ流したものになります。ご注意ください。

 比呂美は情念に生きるという意味では、作中でおそらく最も女らしい女でした。眞一郎ママも非常に近い位置にいましたが、彼女はヒロインではないので。
 一人の男性への強い恋情・愛情を秘め、嫉妬や焦燥、独占欲を発揮してあらゆる手段で近付く女を牽制し、妨害する。そしてそんな醜い一面を誰よりも自覚し、自己嫌悪するも前を向いて進んでいく。完全に私好みのヒロインでした。
 
 彼女は物語開始当初から置かれた複雑な環境から、想い人である仲上眞一郎に素直な気持ちを晒すことができません。自分が仲上家に引き取られた身であること、彼女の母親への感情から眞一郎ママに辛く当たられていること、そして自分と眞一郎が兄妹かもしれないと聞かされたこと。
 そういった事情から比呂美は眞一郎への想いを封印し、家では本来の活発な性格を抑え縮こまって暮らしています。眞一郎には想いを告げられない、ならせめて近くにいたいと、両親を失い大切な人が彼しかいなかった比呂美は考えていたのでしょうね。
 この錯綜した状況が彼女にいくつもの嘘を吐かせ、次第に追い詰められてしまうのですね。8話で彼女は一度限界を迎えるのですが、続く9話で眞一郎ママと和解することで状況は一気に好転します。眞一郎への想いを隠す必要がなくなったのですね。
 しかし、そのとき既に眞一郎は乃絵と付き合っていた。比呂美は気持ちを整理するため、家を出て一人暮らしをすることに決める。引き止める眞一郎に、しがらみから解き放たれて「覚えてない」と嘘を吐いた夏祭りの思い出を話します。ここでようやく、眞一郎が彼女の秘めた想いを理解するんですね。そして自分がまだ比呂美を諦められないことを自覚する。二人の想いが始めて通じ合った10話のラストシーンは至高でした。しかし「ちゃんとしてない」眞一郎はまだ比呂美を受け止めきれず、そっからのグダグダが長すぎて比呂美をめっちゃ不安がらせてるあたり罪な野郎ですね。

 こっからは私が彼女のどこに魅力を感じたかを具体的に語っていこう。
 まず、前述したように彼女は置かれた状況から眞一郎への想いを表に出すことができなかった。彼女のそのジレンマは、雪というモチーフで表されていますね。好きなものを好きでいられない。この点で純は比呂美にシンパシーを感じていました。本当は雪が好きなのに、自分が眞一郎と兄妹かもしれないと聞かされた日の思い出のせいで嫌いになってしまった。彼女が家出する際も、どこへ行きたいか聞く純に「雪の降っていない街」と応える。これはつまり、「好きだけど好きでいられないものである雪=眞一郎」から離れたいという彼女の追い詰められた心を反映しています。
 しかし、最終話で雪の日の嫌な記憶は上書きされるんですね。眞一郎から愛の告白を受けた、彼女にとって最良の日に再び雪は降るのです。好きなものを好きでいていい、彼女が全ての鎖を引きちぎって想いを遂げたことが「雪」というモチーフでより強調されています。

 次に、腹黒いとも言える計算高さ。なにせ彼女、話す相手によって喋り方や声のトーンが変わります。眞一郎と喋る時なんてとびきり甘い声になりますよ。
 でもこれって、よく考えたら現実では多少の差はあれど誰でもやっていることですよね。ただ、アニメだと基本キャラの演技は一貫している。本作では乃絵がまさにそうで、誰に対してもはっきりと自分の正直な言葉を話します。純粋な彼女の存在が、人間臭い比呂美や愛子のキャラクター性を引き立ててますね。もちろん逆も言えるわけですが。
 一人暮らしをはじめてからはわりとお茶目な一面を見せているのも可愛い。環境や相手によってころころ表情を変える多面性も彼女の魅力の一つです。比呂美を演じきった名塚さん、素晴らしいハマリっぷりでした!

 言動で相手をコントロールするのも上手いですね。眞一郎が都合の悪い話題に向かうと話を逸らしたり断ち切ったり、9話では眞一郎ママと二人で話すために眞一郎の前で服を脱ぐことで彼を体よく追い出したりしていました。眞一郎が比呂美の尻に敷かれるのは確定的に明らか。
 しかしながら、腹黒いと言われる彼女でも嘘を吐く時は相手の顔を見れなかったり、家出した乃絵のことを葛藤しながらも眞一郎に伝えたりと非情にはなれないんですね。女の情念に生きながらも、そこに自罰的な感情を抱いている点が最大の魅力だと思ってます。

 白眉なのが最終話、全然ちゃんとしない眞一郎への不安に耐えかねて彼を部屋に呼んだとき、唐突に「いいよ」と呟くシーンです。もちろん「抱いていい」という意味ですね。ここで彼女は、自分の身体でさえも眞一郎を繋ぎとめるための「手段」にしてしまうのです。自分が何を言ったのかと気付くと、彼女は「嫌いにならないで」と縋るように眞一郎に言います。これでは本当に「ふしだらな女」になってしまう。自分の中に潜む女の本性に対して彼女はおそれを感じます。

「どんどん嫌な子になっていく」

 しかし比呂美はイイ女なので自己嫌悪してるだけでは終わりません。少し時間を置いて眞一郎の家へ出向き、「待つ女」宣言をします。待つ辛さを誰よりも理解している眞一郎ママンがここで比呂美を支えるのがいいですね。この二人は根本的に似ていますから、わだかまりが解けると一気に仲良くなりました。
 とにかく、自分が「性格悪い女」であることを自覚しながらも、愛する人を信じて待とうとする比呂美は最高にイイ女だということです。

 それにしても彼女は自称スポーツマンと言うだけあって、モヤモヤした感情を抱くととりあえずバスケで解消しようとしますね。これでバスケ止めちゃったら絶対に身体持て余すよこの娘。エロい女だよ比呂美は!

 告白シーンも素晴らしいんだよなぁ。
 「付き合おう」と言う眞一郎に「いや」と答える。それも二連続で。これは普通出ないよ。マリーさんすごい。
 ここの解釈は色々あると思いますが、私はやはり今までの自分の想いに対する答として「付き合おう」だけじゃ全然足りなかったのではないかと考えます。眞一郎もそれに答えてまるでプロポーズのような告白を。最後まで肯定のセリフは言わない比呂美。しかしその涙が何よりも雄弁に語っています。比呂美って実はかなり顔に出るタイプなんですよね、そこも可愛い。

 あと外せないのが実は彼女が眼鏡っ娘だったという衝撃的な事実ですね。11話で初披露した時は完全に私を狙い撃ちしていると確信しました。
 彼女が眼鏡をかけるのは家にいる時のみ。それも、仲上家の時は一度もかけていなかったから、おそらくあの形態が最も無防備な、リラックスしている状態を示しているということなんでしょう。萌えるのは、眞一郎の前では眼鏡を掛けたままでいるという事です。なにせ、仲良くなった眞一郎ママが訊ねてきた時でさえ外していましたから、それはもう眞一郎に対してだけ完全に心を許しているという証です。なにこれ萌える。
 私は元来眼鏡っ娘好きですが、普段は掛けてないけれど限定条件化で眼鏡を掛けるパターンも大好きです。この比呂美のように、眼鏡をかけるという行為に心理的な意味を持たせているならなおさら。
 ちなみに私の嫁ランク1位のキャラもただ一度だけ眼鏡っ娘になったのですが、それがまた彼女の変化を象徴させたもので最高でした。
 
 その他、細かい言動を挙げればキリがないほど何をやっても可愛い比呂美ですが、大まかに魅力をまとめるとこんな感じになります。
 true tearsという物語の軸になっているのが眞一郎と乃絵であるのは間違いないですが、私にとっては彼女あってこその作品でした。比呂美は俺の嫁!

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Comment

No title

現在凪あすにはまっていて、久しぶりにPA珠玉の作品ttを引っ張り出して見終わったところです。
私自身初めてttを見たときから俄然比呂美派だったのですが、この作品を改めて視聴し、比呂美の評価はどうなのかと検索をかけたところ、このページを発見しました。

いやはやここまで同じ様なことを考えている人がいて本当に嬉しいです。
腹黒性悪など散々な言われることも多いキャラですが、その狡猾さも眞一郎への好意があればこそ。
制作さんが比呂美に対して"テンプレ的ヤンデレ"というキャラ付けをせず、繊細で生々しい心理描写を散りばめたからこそ、このキャラクターの魅力は倍増したものと思います。素晴らしい!
管理人さんが述べているように、眞一郎と乃絵では全く違う声のトーンや露骨に嫌悪の表情を見せるその姿にゾクゾクしっぱなしでしたw
そしてなにより告白シーンの「いや」という返事、これに尽きます。

突然の登場人物にことごとく敗北する幼なじみヒロインという構図をぶち破ったという意味でも、ttという作品、そして比呂美というキャラクターへの思い入れは非常につよいですw

Re: No title

>名無しさん

コメントありがとうございます。

比呂美派の方に読んでもらって嬉しいです。
自分は元々多少なりとも毒を孕んだ女性キャラが好きなのですが、比呂美はこと『情念』という点においてはなかなか見れない性質を持っていると感じます。ちょっと昭和のかほりがするくらいに(笑)

>幼なじみヒロイン

あ、そういえばそうですね(笑) 敗北がデフォなの?、と思ってググッてみたら悲惨な結果の数々が出てきますねー。個人的にはピンとは来ませんが、確かにあの乃絵に(眞一郎をゲットするという意味で)勝利したというのはスゴイですねー。

凪あすも今いい感じになってますね。名無しさんにとってttに匹敵する作品になることを祈ります。

ちなみに、嫁ランク一位のキャラはだれなんですか??

この記事を読んで、私と感性が非常に近いと感じましたので、是非知りたくなりました!

Re: タイトルなし

>名無しさん

コメントありがとうございます。

あらためて聞かれるとちょっとハズいのですが、Twitterのヘッダー画像にもなっている胡桃沢梅ちゃんですね。
彼女についてはいずれ単独で記事を書きたいと思っております。(書くとは言ってない)

ふとBD-BOXを視聴しなおして検索したら引っかかりました。
自分もとらドラも好きで亜美派でした。truetearsではもちろん比呂美派です。

一般的に男性向けの恋愛アニメではこういう生々しさを持つヒロインは、総じて失恋に終わるのが常です。自分はそこが可哀想に思えて、切なくなり好きになるのですが。
しかし比呂美はその構図を打ち破ってくれた貴重なキャラクターです。

記事を読んで主さまの意見に頷きっぱなしでした。
今後もふと思い出しては観ようと思えるアニメですね。ありがとうございました。

Re: タイトルなし


コメントありがとうございます。

失恋により輝く女の子と同じぐらい、貪欲なまでに邁進してある種の勝利を得る女の子が好きなのですが、比呂美はまた一味違ったバランスで独自性を保っているキャラクターに思えます。

いつかまた見返せたらなと思ってます。その時はまた違った面が見えるのかも。

共感しました

つい最近視聴してファンになった者です。
比呂美、眼鏡、象徴で検索してこちらに辿り着きました笑
小説やドラマ、映画にはこういうタイプは無数にいると思いますが、
アニメでこれは珍しい気がします。

主様の意見を拝見し、自分の考えがそのまま文章になっているようで
自分の中でも整理されていくような共感を得ました。感謝です。

いろいろな所を見て廻りますと、よく腹黒いとか言われてますが、
私には全くそのようには感じられません。
主様も仰ってますように、現実にはごく自然に誰でもやっていることです。
比呂美は正直者で計算高くないから言葉はどうあれ態度は直球になってしまうのでしょう。

ところで何故「眼鏡」「象徴」で調べていたかと言いますと、
とある11話エッチ説サイト様を拝見していて、あぁ眼鏡はそれ以前とそれ以後か、などと邪推してしまいまして。
正解は無いので私も「リラックス」の象徴だと思うことにします笑
それでは失礼いたします。

Re: 共感しました

>katudonさん

コメントありがとうございます。

地味に人気ですねこの記事(笑) いや、人気なのは比呂美ですが。

現実にはどこにでもいそうでいて、やはりどこまでもアニメキャラな感じのする比呂美ですが、二次元でこういうのを描くのは中々バランスが難しいのだと思いますね。

「眼鏡」はそのキャラの内面を映すモチーフとして有用ですので、色々な解釈ができるのはいいことだと思います。



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