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戦姫絶唱シンフォギア

戦姫絶唱シンフォギアG 4話 「あたしの帰る場所」 感想

 歌が彼女たちの日常を輝かせる。

 今回は沼田誠也さん渾身のクリスちゃん劇場に全て持ってかれた感があったけど、それを抜きにしてもNARUTOで活躍している若林厚史さんコンテのアクションシーンは素晴らしかったな。海面や路上を背景動画とともに疾走するスピード感、やや重たい動きを大胆なカメラワークで魅せる殺陣。あの翼さんVSマリアのゆったり目な動きって「烈槍・ガングニール」の曲調に合わせてんだよなぁ。見応えたっぷりで、リソースが増えたのが良く分かる。いや、一期も良い戦闘シーン一杯あるんだけどね。
 しかし今の所、戦闘における劇中歌があまり物語展開やキャラの心情と連動してないのが気になるんだよなー。2話の「シュルシャガナ」は良かったんだけど。
 まあ実際、まだそこまでカタルシスのある展開自体がないので、そこは中盤以降の楽しみとして取っておきたい所ではある。別に不安はない。


 フィーネ問題は思ったよりずっと複雑か。
 分かってることを整理すると、マリアはフィーネとして覚醒しているがまだ意識は塗り潰されておらず、シンフォギアの力を使うたびにフィーネに侵食される。
 また、これは予想通りだけどマリアは奏と同じLiNKER、つまり投薬によって無理矢理適合率を上げている非適合者。アームドギアを使っての戦闘は長くは持たないようだ。そこ、マントの方が高性能じゃね?とか言わない。
 ただ、今の所マリアが「フィーネ」だとどうして分かったのかの描写がないんだよね。言動にもフィーネらしきそれは見当たらない。だからまだ確定とは言えない。
 
 そして2課の面々は、彼女等の事情を知らないから疑いつつもマリア=フィーネのつもりで考えている。司令もいまだに了子さんをかつての仲間と思っているし、クリスちゃんは露骨にマリアを撃つのをためらっていた。ここが肝かな。
 OPで響が手を伸ばしているのはやはりフィーネで、あれは1期で彼女がフィーネと手を繋ぎ損ねたことを示唆していたわけだ。解かり合えずとも通じ合えたというのは、視聴者としても思っていることで、だからこそまだマリアが覚醒し切ってないという情報を受け入れられるわけだけど。
 で、このメンドクサイ状況を通じて何を描こうとしてるのかを考えると、やはり「届かない想いを何度でも響かせる」ということなんだろうなぁ。それこそ解かり合えないほど立場も正義も目的も違う人同士がどう手を繋ぐのか。そしてそれはマリアたちも同じで、それが2期全体のテーマの一つになってるはず。未だ響たちは敵のことを何も分かってなくて、その間には大きな断絶がある。一期みたいに単純な善悪の構図には落とし込めない状況に置くことで、響の正義を問い直すのが目的かなー。

 しかし響、「人が言葉よりも強く繋がれること、分からない私たちじゃありません」ってお前が言ったんじゃねーか(笑) 
「言ってること全然分かりません!」じゃねーよ(笑)
 まあ真面目に考えれば、響は別に理屈でやってるわけじゃないってことなんだろうな多分。歌が両者を繋ぐ鍵であることは、この後の描写からも明確に分かる。


 早くも描かれた文化祭。
 アニメちゃんたちのキャラソン(作詞金子)は、1期で言う「恋の桶狭間」に当たるギャグシーンだが、戦闘パートでの「戦うために歌う歌」との対比でめちゃめちゃ楽しそうに歌ってるんだよなぁ。歌による日常と戦場の対比。そして彼女たち以上に楽しそうに歌う女の子が一人……。
 クリスちゃんのEDは基本あざとさ全開の萌え死にシーンなんだろうけど、私の場合はクリスちゃんが本当に楽しそうに歌う姿に涙を禁じ得なかった。
 1期でクリスちゃんは最初「壊すことしか出来ない」自分の歌が嫌いだと言い、そして11話で両親の夢を継ぎ世界を守るために歌った。そして今回、彼女は初めて歌を歌うことを楽しんでいる。
 それは翼さんが辿り着いたのと同じ境地、「歌が好き」という原点回帰に他ならない。こんなん泣くに決まってるだろ! そしてそれが、彼女が「日常」を手にし、受け入れることに直結するというね。
 ソロモンの杖への執着を見せているように、まだ罪の意識は消えてないけど自分を許せるようには変われているんだよなー。やっと手に入れた日常を失う展開はないと思いたいけど、一回壊して再構成くらいはあるかも。

 そしてそんなクリスちゃんの歌に感動する調と切歌。メガネ! メガネ!
 この二人もなー、自分たちの正義と使命感で戦ってるけど、文化祭を楽しんでいたりとやっぱり普通の女の子なんだよな。おそらく彼女たちはまだ「日常」を知らなくて、だからこそあんなにも目を輝かせている。
 響たちが「日常」を背負って戦っているのとは違い、マリアたちに感じるのは「後のなさ」なんだよね。その辺も両陣営の断絶に繋がってるわけだけど、少なくとも調と切歌は響たちの生きる世界を少しは知れたわけだ。それをどう受け取るかはまだ来週を見なきゃわかんないけど、和解のための第一歩と考えたいところ。


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