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戦姫絶唱シンフォギア

戦姫絶唱シンフォギアG 5話 「血飛沫の小夜曲」 感想

 戦いは、遊びではない。

 マリアの覚悟の無さは今までずっと描かれてきた。
 使命を果たすために、悪として振舞う。そう述べる彼女の行動は、稚拙であり甘い。自身の弱さのツケが、じわじわとマリアを追い詰める。
 調はともかく、切歌もまた意図的に一般人に被害が出る手法を避け、歌の勝負や決闘を持ち込んでいる。
 結局彼女たちは歌の好きなただの女の子で、罪を背負うだけの覚悟など持ち合わせていないのだ。
 自分たちのやろうとしていること、その本質から目を逸らし続ける彼女たちに現実を突き付けるのは「フィーネ」の大人たち。この構図は、大人が子供たちの戦いを全力でサポートする二課のやり方との対比。まさに「光」と「闇」なわけだ。

 1期ではイントロしか流れなかった「ORBITAL BEAT」を調と切歌が楽しそうに歌う裏側で、マリアの苦悩が描かれているのが印象的である。
 個人的には、ここまで彼女はひたすらに「偽物」として描かれているように思う。ヒールとしては非情さに欠け、正規の適合者でもない。そして「フィーネ」の覚醒者というのも自身を英雄として奉り挙げるためのナスターシャの仕込みである線が強いと見ている。
 虚勢を張り続け、ついに決壊してしまった彼女と対比するかのように、今回ついに「本物」の適合者であった彼女の妹セレナの姿が描かれた。この回でツヴァイウイングの曲を使うというのがまた皮肉だなぁ。両者の関係性もまた、露骨なまでに対比されている。

 「マリア姉さんがなんとかしてくれる」「なんとかなる」「この手で皆を守りたいと望んだのは、私なんだから」

 セレナの言動は、奏や響を彷彿させるものだ。彼女はおそらくは、本物のヒーローであったのだろう。マリアはそんな彼女の意志を継ぎながらも、「私の歌では誰も守ることはできないのかもしれない」と自身の力に懐疑的だ。だからこそ、「フィーネ」を騙り、悪役を気取り、必死に自分を奮い立たせているようにも見える。無邪気に自分を慕う調と切歌に対する後悔の念は、「フィーネ」を騙っていることの罪悪感からではないか。

 大人たちは戦いの本質を分かっている。だからこそナスターシャは「この戦いは遊びではないのですよ」と叱咤したのだ。ウェル博士ですら、信念の程は怪しいにしても目的遂行を考えれば決して間違った行動は取っていない。
 そしてその残酷は、響たちをも襲う。

 ウェル博士が語った武装組織「フィーネ」の目的。それは秘匿された月の落下という大災害から、人類を守るためというものだった。そのための手段として持ち出したのが聖遺物を喰らい成長するネフィリムである、と。
 そしてその牙は、あろうことが響の左腕を根元から噛み千切る。
 それは単なる衝撃展開に留まらない。「誰かと手を繋ぐこと」を己の戦いとしてきた響のアームドギアを奪い去るという、彼女のアイデンティティに深く関わる暴挙である。
 それはまるで、敵とすら手を取り合おうとする彼女の戦いもまた遊びなのではないかと問われているようだ。偽善と罵られ、善意が人を傷付けた過去に苛まれ、そして手を繋ぐための腕を失ってしまった。
 彼女の前に立ちはだかるのは、1期でフィーネが語った人と人との争いそのものであり、「人を殺すための兵器」ノイズを操るウェル博士と他者を喰らい己の糧とするネフィリムはその体現者と呼べる存在なのではないか。
 響の「人と人が分かり合える」という信念は言ってしまえば夢物語だ。自らの保身しか考えず、大勢の人々を平然と見捨てようとする者がいる。目的のためなら手段を選ばず、容赦なく牙を向けてくる相手がいる。度重なる響への仕打ちは、彼女が追い求める理想が茨の道であることをこれでもかと突き付けてくる。

 マリアと響、二人の物語で描かれようとしてるのはきっと同じ事なんだろうなぁ。本当は普通の女の子でしかないのに、状況が彼女たちを「英雄」に仕立て上げようとする。自身の在り方や信念を揺るがされ、問われ続けている。
 この抑圧を乗り越えた先にまた、「英雄」というレールが敷かれてる気がするのも不穏なんだよなぁ。その道をも越えて、全く違う地平を見せてくれるんじゃないかと期待しています。

  今後響の左腕が復活するとして、それが聖遺物との融合促進によるバケモノ化に進むか、それとも覚醒に繋がるか、どっちも考えられるのが怖いところ。



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