アニメを中心に、漫画や映画、小説など創作物の感想を載せるブログです。

スポンサー広告

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

サムライフラメンコ

サムライフラメンコ 16話 「さすらいのヒーロー」 感想

 逆転しない正義とは献身と愛だ。それも決して大げさなことではなく、眼の前で餓死しそうな人がいるとすれば、その人に一片のパンを与えること。

 いつかは来ると思っていた原点回帰展開だけど、まさかこんな鮮やかに決めてくるとは思ってなかった。
 メタにメタを重ね、もはやどこまでマジでどこまでふざけてるのかも分からなくなる(=正義の形を見失う)までメタりまくる作劇を続けた結果、まるで一周したのかのようにあの街――あのアパートへ帰ってくる羽佐間。それが今回のサムライフラメンコの善行が周りまわって彼を助ける展開とも重なる美しい構成。やっぱ凄いわこの作品。

 フラメンジャー編で一気に戦いのスケールが大きくなったことで、羽佐間は元いた日常から引き離され、原塚さんや後藤さんたちも蚊帳の外に置かれるようになってしまった。
 羽佐間がヒーローとして大成すればするほどに、日常との距離は開いていき、その先に待っているのは誰にも頼れない『孤独』。ヒーローは皆を救ってくれるけれど、そのヒーローは誰が助けてくれるのか、という命題。
 政府から追われ、空腹で倒れた羽佐間の前に現れたのは、かつて7話で彼自身が助けた老人だった。サムライフラメンコに救われた日から、彼は困った人を助けるようになり、それだけで人生は輝かしいものに変わったという。
 騙され利用され貶められても、空腹に苛まれてもなお愚直なまでに正義の心を守り通した羽佐間に巡ってきた正義。

 「人を助けることで自分にも善意が向けられるようになったのです」

 伝え継承されるヒーローの意志は、正義の意味を見失いかけた彼の魂に還ってきた。たとえイミテーション・ジャスティスのレッテルを貼られようと、目に見えない(あの老人は目が悪い)大切なものは確かにそこにある。星の王子さま!

 人を助けることの素晴らしさを伝え続けた羽佐間は、巻き込んでも迷惑を掛けても頼っていいのだと信じた相手の下へ。そして後藤さんは当然のように彼を出迎える。ここでEDに入るまでの流れがホント最高。
 後藤さんもね、フラメンジャー編に入って表舞台から外されて、ずっと歯痒かったと思うんですよ。だからこその「帰ってきた」というカタルシス! たまんねえなぁもう。


 そして羽佐間の物語と並行して描かれた真野まりの再生エピソード。
 遠慮のないグーパンチと、相手の存在から否定しにかかる容赦ない言動、これこそが真野まり! これこそがマジ喧嘩!
 まりは自意識過剰で承認欲求が高くて自己中なクズだけど、自分の醜さを思い知らされるから萌に顔を見せるなとか言ってるくせに、自らの足でキング・トーチャーの基地に出向くんですよね。ホント威勢と負けん気だけは一人前で、おまけにバイなこのクソ女が大好きです。
 ミネミラの関係もなかなか複雑ですよねー。まりは自分にはできない本当にカッコいいことをやってのけた萌が眩しすぎて見れないし、他の二人もアイドルとしてヒーローとして最高に輝いているまりにある種の憧れを抱いている。
 そんな彼女たちが絆を取り戻すに当たって一緒に吐瀉物に塗れるというのがまたいい。どん底まで落ちて世界一みっともない姿になったまりだけど、そんな彼女と一緒に汚れることを厭わない人たちがいる。

 結局本当にその人を助けてくれるのは、身近にいる大切な誰かで、隣人に手を差し伸べる行為が、それだけが本当のヒーローの条件なんですよ。これもう10話で早々に描いていることなんですけどね、この作品。
 でも、『ヒーロー番組』の尊さと欺瞞を同時に描き出すことであらゆる角度から正義の実態を浮き彫りにしようとしてると思うんですね。だから惹かれるし、最高に面白い。
 7話以降が残念? フラメンジャー編がいらない? 
 とんでもない、無駄なことなんて一つもないよ。


関連記事
スポンサーサイト
Comment

No title

地域ヒーローものでこういう原点回帰はよくあるけど、この作品は遠回りに遠回りを重ねてここに来るもんだから、その遠心力?たるやすごいですね。

残り話数からしてまだズレる余地もありそうですけど、一度ここに着地してくれたので、どんな終わりでも満足できるような気がします。
twitterでも仰ってましたけど、特撮(ヒーロー番組)ファンにこそもっと観てもらいたい作品ですね。しかしどう説明すればいいのやら・・・w

Re: No title

>江楠さん

コメントありがとうございます。

>地域ヒーローものでこういう原点回帰はよくあるけど、この作品は遠回りに遠回りを重ねてここに来るもんだから、その遠心力?たるやすごいですね。

私は特撮ほとんど知らないのですが、やっぱりよくある王道展開なんですね。今までの超展開みたいに強引に引き戻すのかと思ってたら、「あれ? いつのまにか戻ってきた」という印象を覚えるような自然な流れでやってのけたので驚きました。しかも無茶苦茶になった世界観はそのままに。これホントもっと評価されていいと思うんだけどなぁ……。

>twitterでも仰ってましたけど、特撮(ヒーロー番組)ファンにこそもっと観てもらいたい作品ですね。しかしどう説明すればいいのやら・・・w

いやそれ多分リツイートしただけで私が言ったわけじゃないと思いますよ(笑)
どうでしょうねぇ……。特撮ヒーローをある種突き放した視点から扱っているのは確かですから、特撮ファンほどバカにされてると感じたりするかもしれません。ヒーローの活劇も茶番劇として演出してますから、題材は同じでも視聴感覚はまったく異なるものになるのではないでしょうか。
わざと世界観をブレさせて視聴者の不安を煽ってる節もある捻くれた作品なので、説明というよりは予防線を引く形がいいかなぁ。でも事前に言っちゃうと振り回される楽しみが半減するし、うーん難しい。

一般的な意味で完成度が高い作品ではないのは分かっているので評判がよろしくないのはある程度理解できるのですが、私自身は毎回楽しくてしょうがないので共感はできないのが歯痒いところですね(笑)
Trackback

サムライフラメンコ フジ(2/06)#16

第16話 さすらいのヒーロー 公式サイトから政府の謀略により、“フロム・ビヨンド”テロ事件の犯人とされた“フラメンジャー”。さらに政府は『非認可正義行動規制法』を国会に提出。歴代ヒーロー達をも次々と拘束してしまう。そんな中、“ミスター・ジャスティス”の手を借り一人逃亡をつづけていた正義が向かった先とは……。また、己の心の傷から目を背けていたまりにも、対峙の時が訪れる。 内乱罪で指名手配されて...

サムライフラメンコ 第16話「さすらいのヒーロー」

サムライフラメンコの第16話を見ました。 第16話 さすらいのヒーロー キング・トーチャーのトラウマの傷から目を背けていたまりは萌を逆恨みしているだけだと瑞希と殴り合いになり、キング・トーチャーの基地跡を訪れていた。 「まりさん、私二度とまりさんの前に現れません。だから最後に話を聞いてください。私、あの時本当に格好つけたわけじゃないんです。勇気があったのでもありません。...

【感想】サムライフラメンコ 第16話 「さすらいのヒーロー」

第1クールの面々が「動き出した」!! なかなか熱い展開が予想されてワクワクしてきた!! 全体的にサムメンコとしては久しかった「静」の回でしたが、この作品で1,2を争う『 ...

サムライフラメンコ 第16話「さすらいのヒーロー」 感想

世界征服~謀略のフラメンジャー~ あらすじ 政府の謀略により、“フロム・ビヨンド”テロ事件の犯人とされた“フラメンジャー”。さらに政府は『非認可正義 (せいぎ)行動規制法』を国会に提出。歴代ヒーロー達をも次々と拘束してしまう。そんな中、“ミスター・ジャスティス”の手を借り一人逃亡をつづけていた正義が向かった先とは……。また、己の心の傷から目を背けていたまりにも、対峙の時が訪れる。...

問われるその真価―【アニメ サムライフラメンコ #16】

サムライフラメンコ 2(完全生産限定版) [Blu-ray](2014/01/22)増田俊樹、杉田智和 他商品詳細を見る アニメ サムライフラメンコ 第16話 さすらいのヒーロー 作画良好 脚本、らしさ全開 これこそが我らがサムライフラメンコだ^^

「サムライフラメンコ」第16話

【さすらいのヒーロー】 ゴっちんのその一言、しびれたぜよ
Trackback URL
Comment form













管理者にだけ表示を許可する

プロフィール

ぽんず

Author:ぽんず
私は好きにした、君らも好きにしろ

アニバタ Vol.6アニバタ Vol.9に寄稿しました。よろしくです。


このブログについて

※感想記事はネタバレがデフォです。

当ブログはリンクフリーです。お気軽にどうぞ!
現在相互リンク募集中


twitter
検索フォーム
ランキング
にほんブログ村 アニメブログ アニメ感想へ

アクセス解析
外為どっとコムの特徴
ブロとも申請フォーム
QRコード
QR

Page Top
Powered by FC2 Blog | | Template Design by スタンダード・デザインラボ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。