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サムライフラメンコ

サムライフラメンコ 17話 「最強総理」 感想

 ヒーローVS総理大臣

 今回一番驚いたのは絵コンテが若林厚史さん(アクション作画・演出に定評のある方)だったこと。まさかこんなところでシンフォギアとの共通点ができるとは……。奥崎総理の色んな意味で濃ゆいご活躍が拝めました。

 さて、羽佐間を出迎えた後藤さんは前々から準備を進めていたようですぐさま反撃をと原塚さんに連絡を取る。好きな必殺技が「エルボーロケット」ってのはパシフィック・リムネタですが、吹き替えの杉田さんが叫んだのは「ロケットパンチ」なんだよなぁ……。
 ここでパワーアップした原塚さんの文房具が活躍する辺り、やはりこの避妊性交法案編で描かれてるのは世界観を据え置いた上での原点回帰なんだなぁと。再びサムライフラメンコのスーツに身を包む羽佐間と、その横で肩を並べてサムライポリスマンを名乗る後藤さんを見ると感慨深くなる。後藤さん、やっぱり一緒に戦えなくてずっと寂しかったんだろうなぁ。
 ある特定の対象に対する規制法案を通しておいて、実は拡大解釈次第で言論弾圧も可能にしている、という構図はこれまたどっかで聞いたような話ですねー。(棒)


 議事堂に辿り着いた羽佐間はついに支持率を戦闘力に変える奥崎総理との決戦に臨む。
 この2人のバトル――というか奥崎総理の言動がね、内閣ジョーク全開で本作の風刺的側面が前面に出てた内容で面白すぎた。風刺っつっても風刺漫画のノリだけど(笑)
 三権掌握しちゃってるし、国防奥義はカミカゼだし、総理大臣最強の武器「遺憾の意」まで繰り出すしで、とことん戯画化して描く作劇がここまでヒーローアクションに昇華されたのはこの作品でも初めてだなぁと。
 まあフラメンジャー編では茶番臭を前面に押し出す所に意義があったので、「やれば出来る」じゃなくて「出来るけどやらなかった」だと思いますが、この辺の塩梅とエンタメ性の折り合いは難しいところですねー。
 だからずっとピーキーな作品だと言い続けてるわけです。


 嘘を吐いて支持率を上げた奥崎総理と、誰に支持されなくても戦い続ける意志を示した羽佐間の対比。

「必要なのはやはり力だ。真実は力に付いてくるのであって、真実そのものに意味はない!」

 本作はずっと大衆とヒーローとの関係を描き続けた作品であり、フラメンジャー編を通じて羽佐間をテレビの中のヒーローとして描ききったからこそ、メディアを通じて簡単にレッテルを貼られ虚像と化してしまう様も描かれた。いつだってこの作品が問うてくるのは大衆の在り方であり、時に踊らされ、時に正義に突き動かされ、そしてだからこそ容易に騙され得る性質がデフォルメされた形で提示される。
 数は力であり、大多数が信じるものが真実。

「国民は騙されたがっている! 彼らがほしがっているのは耳当たりがよく分かりやすい高揚だ! 我々はエンターティナーなのだよ」

 これも何度も言ってるけど、分かりやすいエンタメとしての『ヒーロー番組』、つまりは我々が普段からメディアを通して見ている単純化された善悪の対立をどう受け取るか、という命題なんですよ。
 そして今回奥崎総理の力の源である『支持率』というものは、まさに浮動的な大衆の思考そのものであり、一時は絶大な力を得た総理もマスコミに欺瞞を暴かれることによって「たった一回の失言」で信用を失ったのだ。
 一方の羽佐間は、ヒーローとしての信用を失って一度心が折れかけたけど、今度は彼自身を直接知る人たちの助けを借りて総理に打ち勝つことができたと。ヒーローは孤独だけど、羽佐間正義は決して孤独ではない、という所ですかね。

 そんな彼と同時期に復活を果たしたフラメンコガールズリボーン。
 やってる事は以前と変わらないように見えて、実はめちゃくちゃ成長してる真野まり。
 キング・トーチャー編の時は羽佐間が怪人とばかり戦って自分は雑魚戦ばかりの状況に不満たらたらでボイコットした彼女が、進んで露払いを引き受けたんですよ! 
 自分はヒーローじゃないと知り、羽佐間を本当のヒーローとして認めたからこその変化、地味に泣けます。
 願わくばもう一回くらい活躍の場を……! 「戦いはアート」とかぬかしてた彼女が泥臭い戦いを見せてくれれば最高なんですけどね。

 敗北した総理の口から告げられる衝撃の真実。
 フラメンコ星人の登場にはもうホント「ええー!?」としか言い様がないんですが、宇宙進出展開自体はある意味で予定調和ではあるんですよね。こりゃウルトラマンまでイケるな……。
 まだ5話もあるので、フラメンコ星人がラスボスとも限りません。黒幕候補として羽佐間祖父が残ってますしね。まあ実際全てがオーバーロード的宇宙人の陰謀だったとして、それにどこまで『ヒーロー番組』の自己言及を絡められるかが肝でしょう。このスタッフならやってくれるはず。

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Comment

はじめまして

いつも楽しんでます。
はじめまして、如月です。
サムメンコ、またやってくれましたねー(笑
あまり評判は良いとはいえないものの私はいつも楽しんでます。
コミカルだけど、ちょっと風刺っぽいものが見え隠れして
その上展開がまったく読めない。
いいアニメに出会えたと思います。
サムメンコ、どんな展開になっても応援していきましょうね。
これからも感想楽しみにしてます。
お身体にお気おつけて。

Re: はじめまして

> 如月さん

はじめまして。コメントありがとうございます!

いるにはいるんですよねー、サムメンコファン。
ただのヒーロー活劇ではない、ナンセンスでもない。パロディを前面に押し出しているにも関わらず強烈な個性を感じる独特過ぎる作劇にメロメロです。評判は悪いですが、このアウェー感も楽しんでこそですよ。
楽しみにしてくださってるようで嬉しいです。どんなオチが来ても全力で記事を書きますよー。もう既に自分の中では名作ランクは固いと思ってるので、予想を超える傑作になってくれればと期待しています。

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