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キャプテン・アース

キャプテン・アース 4話 「遊星歯車装置の強襲」 感想

 ここにいる奴等のリビドーも、いずれ俺達の糧になる。


 前回正体がキルトガングであることが発覚したテッペイ。
 ここで西久保が「アースエンジンを助けたこと」を重視しつつも判断を先延ばしにし、その一方でダイチがはっきりとテッペイは自分たちの仲間だと表明する辺り、この作品での子供と大人の対比は徹底されているなー。
 キルトガングから地球を守るために戦うGlobeという組織において、自身がキルトガングそのものであるという事実は、テッペイが居場所を失ったような感覚に陥るには十分。加えて、彼はもともと虹を出すことのできる不思議な力があって、『普通の人間』とは違うという自覚があった。
 テッペイにとって、幼少期の頃は自らが『特別』であることを示す得意のモチーフだった虹が、成長するにつれて『異端』であることを思い知らされるファクターへと変わる。
 だがそれは何も彼だけに起こった変化ではなく、ダイチもまた、自らの特別性を示すブーメランを特技として飛ばしていた幼少期から、横並べの均質化教育を経て『普通』の中に埋没していったであろう事が1話の描写から読み取れる。この転換自体が、おそらくはモラトリアムの一側面を示す暗喩になっており、大人に近付くに連れて自らの個性を出すことは難しくなる。テッペイがそうしたように、自らの特異性を隠し、息を潜めるように周囲に溶け込もうとする。それに反発する少年少女たちが『遊星歯車装置』である、という構図かな。彼らはリビドーによって『本当の自分』の姿になり、その欲望を満たすために突き進む。テッペイも今の自分が本当の自分ではないという自覚を持っており、だからこそアマラは「あの快感に抗えるわけがない」と言っているのだろう。何も抑え付けず、ありのままの自分で欲望のままに行動する、それは一つの自由の形で、確かに未だ籠の中から抜け切れないテッペイがそれを求めても不思議はない
 でも彼にはダイチがいる。いまや自分が他人と違ってしまっていることの証拠でしかない虹が、ブルースターによって無条件の肯定へと変わる。本当は誇るべきものだった自分だけの『特別』を、そのまま受け入れてくれる人がいて、そこが居場所だというのなら遊星歯車装置に加わることはない。居場所と言うのが、孤立感から派生する連帯意識と、相互的他者承認による擬似家族的な関係とで対比になっている、とダイチたちと遊星歯車装置の描写から感じられる。とりあえず今の所は。

 遊星歯車装置についてもうちょっと考えると、彼らが人間のリビドーを食糧源として見ているのは彼らが明快な外敵であることを示す描写――ではなくむしろ外側にいる敵が実は内に潜むものとほぼ同一であることを描いたもの。
 人間のリビドーを食料に、つまり消費するというのは現代社会の構造そのものであり、今回まさにダイチとアカリの消費行為が性的欲求のメタファーを添えて描かれたりもした。アマラ自身、「地球にいる奴等が望んだことでもある」というような発言をしていて、つまり一部の特権階級のような連中が人々を食い物にして私腹を肥やしているということ。この作品では選民思想を持った『箱舟派』が存在するし、マクベスの社長も似たようなことを言っていた。そいつらが内に潜む敵であり、今回遊星歯車装置が外からではなく内側から強襲を仕掛けたように、未知の外敵なんかでは全くないというわけだ。この構図は先のテッペイの苦悩にも繋がっており、異種族の苦悩ではなく誰にでも当てはまるようなモラトリアムの苦悩になっている。
 この、目に見える構図の裏に内外問わず錯綜した勢力図が展開されるという構造が、実社会で陥りやすい落とし穴とその実態をカリカチュアライズしたものになっている。だからこそ、見せかけでしかない勧善懲悪のロボット戦闘は今の所大したカタルシスを伴わない抑制の効いたものとなっており、主眼はあくまでキャラクター同士の関係性に置かれているのだろう。ここからどうロボットアニメらしく展開されていくのか全く読めなくて、何を見せてくれるのか楽しみだ。
 

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