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キャプテン・アース

キャプテン・アース 20話 「サテライトジャック」 感想

 広末西園寺復活の巻。


 アバンからいきなりブルーメの中。
 眠るハナと、その前に立つダイチ。二人の顔に浮かぶ微笑みがね、「迎えに来る」「迎えに行く」という双方向の信頼がうかがえてクるよね。
 ハナの決断は犠牲などではない、だからこその早い再会。ダイチはキャプテンとしてそれにどう応えるの?、という所で次回のサブタイが「キャプテンの条件」というのはさもありなん。

 しかし今回の肝はやっぱりテッペイとアカリ。
 この二人は出会った時から、「君、笑うと可愛いね」とアカリがテッペイに言ったように、本来の男女の役割が逆転しているカップルとして描かれていて、それが今回ようやく結実した。
 「君の目には今、世界はどんな風に見えてるのかな?」というのは6話のセリフで、さらにアカリは9話で永遠の命を持つキルトガングのメンタリティの特異性に言及してみせた。で、今回初めて弱音を吐いた(アカリ曰く「甘えてくれた」)テッペイが言うのは、まさに魂の牢獄から抜け出た彼が見ている今この世界が夢か現なのか、膨大な記憶と情報に埋もれて判らないということなんですね。アカリは当初からずっとその可能性を理解し、考えていて、当然テッペイが内に秘めた悩みも見抜いていたわけだ。
 だからアカリは待っていたんですね、テッペイが自分に「甘えてくれる」その時を。アカリの強さは、西久保が彼女を大人と称したように、ミッドサマーズナイツの中でもどこか達観したものがある。
 未来に希望を見た決断によってライブラスターを手にした、言わば後天的に「本当の自分」を掴み取った他の三人とは違って、アカリだけは登場当初から『魔法少女』を自称しそれを貫いてきた。彼女だけが、初めから自らの生き方を決めていたんだ。
 だから、今後アカリがライブラスターを手にしようがしまいが、彼女は紛れもなくミッドサマーズナイツの一員なんだと思う。むしろ、ライブラスターを手に出来るような人間を、友達を作ってこなかった彼女はずっと待っていたんじゃないかとさえ思える。
 
 役割だとか社会的要請、あるいは自己矛盾であるとか、「いくつもの自分」が当然いる中で、あえて自らが在りたい姿、つまり「本当の自分」を定義付ける物語。というのが私のこの作品への印象なのだけど、そのために必要なのは明確な理由のない己の「直感」であり、もっと言えば目に見えない存在しないものを信じること。
 今回天海道に現れたのは、おそらくはブルーメを狙ってわざわざ乗り込んできた遊星歯車装置のアイ。彼女は表向きアイドルとしてやってきて、見事にその一面を演じ切ってみせた(アイドルのアイ、という姿もアイアタルに塗り潰されたのではなく、彼女の本質の一部)。
 アカリ曰く、「アイドルは魔法少女といい勝負をするくらい偉い」。何気ない会話だったけど、アカリにとっての『魔法少女』が単なるキャラ付けのための単語ではない事は今更の話で、本来は存在しない偶像でもって自身を輝かせ人を勇気付ける『アイドル』という存在を彼女は本気で尊重していると思う。

 種子島に来るとアカリは必ず神様にお参りをする。一方で「僕は神様なんて信じないけどね」と言い放ってきたテッペイ。神を信じる/信じない。この二人のスタンスの違いは、そのまま今ここにいる意味に確信が持てる/持てないという対比に繋がっているわけだ。
 永遠にも等しい時間を過ごしたテッペイにとって、ダイチやハナやアカリといる『いま、ここ』はほんの一瞬でしかない。そして、永遠を捨てた彼には既に終わりが見えている。あまりにも儚いこの時間に、どんな意味があるというのか。
 テッペイの焦燥にも似た言葉に、アカリは「神様が導いてくれた」のだと、彼の絶望の一部を共有するキスをする。表層とは言っても、テッペイが過ごした膨大な情報を理解し、それでもなおアカリが平気でいられるのは彼女が「神様を信じる強さ」を持っているからだ。
 ただの偶然を、奇跡だと信じる。自分にとっての運命であると選択し掴み取る。神様を信じるということはそういうことだ。アイドルを、魔法少女を、神様を信じているから、彼女は今ここにいて自分が自分であることに確信が持てる。アカリの強さとは、ロジカルを武器にしながらそれを「魔法」だと嘯く、理屈を越えた直感の存在を信じ、それを自覚的に纏うことのできる生き方そのもの。天性のものではなく、頭が良すぎるからこそ後天的に身に付けたそのバランス感覚こそが、彼女の最大の魅力だと思います。

 それを言えば、テッペイもやっぱりアカリ寄りなんだよなぁ。
 彼がダイチでもハナでもなくアカリに悩みを打ち明けたのは論理的だし、当然打算の自覚もある。
 本作の恋愛関係には摩擦がなくて惹かれない、というような意見を見たけど、アカリとテッペイに関しては本人達が賢すぎるから摩擦を避けて水面下で妥協点を探り続け今回ようやくゴールに辿り着いた、という風に見える。ダイチとハナは天然で、それこそ磁石が引き合うように収まる所に収まったカップルだからなぁ。確かに後者では恋愛の駆け引きはほとんど存在しないけど、前者に関しては表に出てないだけで色々あったと思うよ。

 さて、ここまで来て広末についての言及が全くないことに気付いたけど、正直彼の役割については全然読めてないので今回はここまでにします。

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