アニメを中心に、漫画や映画、小説など創作物の感想を載せるブログです。

スポンサー広告

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

その他

話数単位で選ぶ、2014年TVアニメ10選

 元々多くない視聴本数がさらに減った今年、でもやります。
 参加者一覧は新米小僧の見習日記さんがまとめてくださってます。

 ルール
・2014年1月1日〜12月31日までに放送されたTVアニメ(再放送を除く)から選定。
・1作品につき上限1話。
・順位は付けない。

 
 ガンダムビルドファイターズ 15話 「戦士(ファイター)のかがやき」

 脚本:黒田洋二 絵コンテ:芦野芳晴 演出:孫承希 キャラクター作画監督:大貫健一 ロボット作画監督:大張正己


 今年度最燃エピソード。
 ガンプラバトル世界大会、予選最終戦にて激突するセイ&レイジとイタリア代表のフェリーニ。一方は負けられない戦い、他方は負けてもいい戦い。決勝トーナメントのために温存するという選択肢も十分に考えられる中で、しかしフェリーニは愛機・ウイングガンダムフェニーチェと共に全力のバトルを挑む。
 このエピソードにおけるガンプラアイドル・キララの立ち位置が絶妙で、決勝進出が決まっているフェリーニに弟分たちのためにわざと負ける、という選択肢を提示するのは彼女がガンプラをアイドルとして成り上がるための手段として利用しているキャラクターだから。そんな彼女が、セイにレイジ、そしてフェリーニの本気を見てたかが遊びに真剣になる、男の世界に理解を示していく描写がこのエピソードの良いアクセントになっていました。この過程があったからこそ、彼女は最終話で撮られる側から撮る側に回ることができたのですね。
 まあ熱い戦いが男の世界である、という構図自体がアレと言えなくもないですが、スクライドと比べるとその視点からも前向きに捉えることができるでしょう。「女如きが邪魔をするな!」とかマジで言ってましたからね、あれ。

 性能技術経験戦術あらゆるものを駆使した戦いに、両者のガンプラはボロボロになる。心血注いで作り上げたガンプラを、自らの意志で戦わせ壊してしまうともすれば矛盾した行為。そこにはただ「自分のガンプラが最強だと証明したい」というシンプルな想いがあり、誇りと意地のために負けられない想いがぶつかりあう。間違いなくシリーズ通してのベストバウト。大人も子供も関係なく、たかが遊びにマジになる。ED『半パン魂』を挟んでのセイとフェリーニが仲良く並んで自分のガンプラを修復するCパートまで含め、本作のテーマであるスクラップ&ビルドを描ききった見事な構成でした。


 ログ・ホライズン 19話 「あの背中を追いかけて」

 脚本:根元歳三 絵コンテ・演出:和田純一 作画監督:丸山修二、小山知洋 総作画監督:川島尚
 

 大地人の村を守るために奮闘する年少組。少しずつ力を付けてきた少年少女たちの、彼らなりの連携や成長が最もよく表れていた回であります。
 特にシロエに憧れるミノリの、彼から受け継いだ「全力管制戦闘」の描写が素晴らしく、表示される各々のデータを俯瞰して先の展開を読み場をコントロールしていく、という戦略の過程が見事に表現されていました。
 だからこそ、雨の中の死闘、10秒先の未来をも見通すことの出来るミノリが自分たちの敗北すらも確信してしまった、その一瞬を切り取ったスローモーションが完璧に決まる。そしてその静寂を打ち破るのは、冒険者たちに憧れ続けた大地人ルンデルハウスの蛮勇であり、彼の存在がゆえに決して負けられなかった戦いを彼の犠牲を以って制する、という構図も含めて本作屈指のドラマチックなエピソードとなっていました。
 いやはや、本当にあのスローモーションにはシビレました。因果論等でも演出をやっていた和田純一さんは『長門有希ちゃんの消失』で初監督を務めるらしいので密かに期待しています(見るとは言ってない)。


 キルラキル 21話 「未完成」

 脚本:中島かずき 絵コンテ:雨宮哲、今石洋之 演出:雨宮哲 作画監督:堀剛史、半田修平、平田雄三、芳垣祐介、すしおさん


 純潔に着られた流子と鮮血を着た皐月の対決。
 花嫁衣装と称される純潔は、流子が着られることの快感を語るように誰かによって定められた人生に「貞節」を捧げる、つまりは被支配を肯定するためのモチーフとして描かれています。
 父の復讐に突き動かされ、自らが人間ではないことを知らされ、寄る辺を失いアイデンティティクライシスを迎えた流子が誰かが勝手に決めたレディメイドな明日に身を委ねる。それに対抗するのが自らの血と運命に抗い続ける皐月であり、かつて体制側と無法者という両極に位置付けられた主人公二人が形成する対比構造の逆転が描かれていると言えるでしょう。
 しかし流子を止めるのは血の繋がった皐月だけでなく、鮮血という一張羅を着てこその流子だと声高に主張する満艦飾マコと、自分は流子に着られたいのだとあくまで彼女との共存関係を求める鮮血。純白のドレスを着て結婚式を挙げるというステレオタイプな幸せの観念を身に纏う流子が、汚れ一つないその姿を自ら友の血で穢す。「流子ちゃんを止める」と、今までの自分との完全な決別の岐路に立たされた流子は、身体に縫い付けられた純潔を無理矢理引き剥がし、己の鮮血を全身に浴びて生まれ直す。
 服に着られるという行為は、規定された生き方に支配されることを意味する。とするならば服を着るという行為は、自らの生き方を自分で選ぶことに他ならない。血脈と運命に振り回され、何度も足場を崩されながら、それでも着たい服を自ら選んだ彼女の中に流れる鮮やかな赤色。未完成な存在である流子が自分であるために一張羅を求める、その選択こそが本作のクライマックスだったと思います。
 
 
 中二病でも恋がしたい!戀 10話 「真夏の夜の…雨と鞭(Gauntlet of rain)」

 脚本:花田十輝 絵コンテ・演出:武本康弘 作画監督:秋竹斉一


 何かしらやってるようでその実一歩も前に進んでない勇太と六花の代わりに生け贄として用意された悩める子羊・七宮智音のハートブレイクを描いたエピソード。
 かつて中二病患者としての同志だった勇太との関係を保つために中二病を必死に演じ続ける七宮。しかし想いは募るばかりで魔法の力は吸着力を失い頬に貼り付けたハートのシールは剥がれ落ちる。
 ベランダに横たわる七宮の物憂げなカットが素晴らしく、剥がれ落ちることで直面せざるを得ない恋心のモチーフとしてのシールが良く機能していた。
 自分との決戦と称し、勇太に直接六花への想いを聞く七宮の自罰的な態度と、無自覚な勇太という構図がこの作品のスタンスを象徴してて素晴らしいですねえ!
 かつて自分を雨から守るために翻された勇太の上着が、今は六花を雨の中迎えに行くために翻される。あまりにも明白な事実の提示に涙を堪えきり、勝利宣言をする七宮に差し出される勇太の残酷な優しさ。鞭にも雨にも耐え切った彼女の魔法が、涙と共に三度剥がれ落ちる。
 一人の少女が主役に過保護な物語のしわ寄せを喰らってボッコボコにされることによって際立つ悲劇性。しかしそれによって確かな輝きを放っていたことは認めざるを得ません。


 キャプテン・アース 1話 「アースエンジン火蓋を切る」

 脚本:榎戸洋司 絵コンテ:五十嵐卓哉、村木靖 演出:浅井義之 作画監督:菅野宏紀 メカ作画監督:吉岡毅


 23話ではなくあえてこっちを。
 TVシリーズの初回として最高の出来だったと思います。
 主人公ダイチの物憂げなモノローグで語られる、ぼんやりとした今の自分への違和感。かつて黄金の輝きを見せた少年時代の思い出に導かれるように、夏休みの始まりに彼は種子島へ。過去と現在をシームレスに行き来する作劇と、今後の伏線やキャラ紹介、さらには主要人物たちの関係性とその性質を挿入歌に乗せて圧縮していく編集のキレは圧巻。
 極め付けは、ダイチがライブラスターを手にし宇宙へ飛び立つまでのシークエンス。キルトガングの襲撃を知ったダイチの「どうしたらいい」からの「僕に何ができる」、それを聞いて微笑むエーリアルが指差す彼の手にはライブラスター。突如アースエンジンの下に表れたダイチに問いかけられる「君がキャプテンなのか?」という問い掛け。説明を削ぎ落としたこの一連に作品のテーマと性質が見事に表れている。ダイチが自らへの疑問や、他者からの問い掛けに答えられる「キャプテン」になるまでの物語、その始まりの章。
 自分の在るべき姿への漠然とした違和感、ダイチの選択の意味。それらが紡がれる物語の中で偶然が必然に変わるように、後になって分かる。逆説的に、その後の物語がまるでブーメランのようにこの1話に帰ってくる。エピソード単体としての出来はもちろん、シリーズ通しての位置付けの重さという点も含め、完璧な1話でした。


 スペース☆ダンディ 13話 「掃除機だって恋するじゃんよ」

 脚本:佐藤大 絵コンテ・演出:夏目真悟 作画監督:霜山朋久、小田剛生


 今年の話数ベストを選定する上で最も迷ったのが「この作品からどの回を選ぶか?」という問題。当初はダンスと歌による多幸感に包まれた17話を選ぶつもりでいたが、もはや芸術と読んでも過言ではない映像世界を見せた9、16、21話もやはり印象に残ってるし、物語的には10、11話も好きだ。SFアニメとしての傑作回24話も捨てがたい。
 しかし最も自分の脳裏に刻みついているのは、文明社会が織り成す夜景の中でぶつかり合う2体の巨大ロボットの姿。
 2014年――ハリウッドは『GODZILLA』を作ったが、日本アニメはスペダン13話を作った、みたいな事が言えないでもない気がしてきた。
 ポンコツ掃除機のQTがコーヒー(=恋)の味を知る、というシンプルなストーリーラインを、感情を持ったAIの反乱というSFチックであり付喪神モチーフのファンタジーでもあるエッセンスを盛り込んでクライマックスを盛り上げる構成が良い。
 クラムボンのミトによる叙情的で切ない名曲『I should be …』に乗せてデスロイド・シティに侵攻する巨大ロボットと追い縋るQTの激突は、ガメラで見たような触手エフェクトやレーザーの軌跡から一瞬遅れて火柱が立ち上るカットなど息も付かせぬ圧倒的な作画演出。そして殴られたQTの顔面が割れるところのあの表現! あんなん見たことないよ! QTらしいポンコツ可愛さを残しつつも男を見せる佐武宇綺さんの雄叫びは泣きのギターと相まってグッと来る好演でした。
 センチメンタリズムとダイナミズムの相乗効果によって産まれた鮮烈な情景の美しさに心を奪われた、この回を『スペース☆ダンディ』から選出します。


 人生相談テレビアニメーション「人生」 11話 「応募」

 脚本:大知慶一郎 絵コンテ・演出:松下周平 作画監督:近藤優次、松本朋之 総作画監督:川村幸祐

 本当にこれ選んでいいのか?と思いつつ、何気にこの回だけ4週した覚えがあるし、2014年に『人生』があったことを忘れないためにノミネートしておきます。いや、実際面白かったから!
 本作でも恐らく最高に作画・演出がキレていた回であり、何よりも地味主人公・赤松のテンションがやたら高かった回でもあります。全編通してどうしてもボケが勝ち過ぎているという印象があったのが、内匠靖明演じる赤松の勢いのあるツッコミとふみの顔芸ツッコミがあって初めて高い水準でのバランスを成立させることができたのではないか、と今テキトーに考えました。『実在性ミリオンアーサー』をカウントしていいのか分からないので、とりあえずこれを今年度のマイベストギャグ回に選出します。


 グラスリップ 13話 「流星」

脚本:佐藤梨香、西村ジュンジ 絵コンテ:安斎剛文、西村純二 演出:太田知章 作画監督:竹下美紀、宮下雄次、鈴木理沙、申珉旻、徐正徳、朱絃沰

 この作品に関しては多分みんな12話を選ぶでしょうし()、そうするのが正解かなとは思うのですが、私はこの最終回がとても好きなのです。
 分かっているつもりで、全然分かってなかった。その気付きを大切な一歩として描いたのがこの作品の優しさ。分からないからこそ、その人自身をきちんと見つめて近付こうと努力できる。駆が抱える孤独を、透子が分かろうとする、その姿勢だけを以って彼の救いとする誠実な作劇。
 透子が夜空に解き放った未来の欠片が、見られないと予報のあった流星群をみんなに見せる。未来を見据えた可能性への希望が、1話のリフレインである「何があって未来の私が全部解決してくれますように」という言葉を他力本願から自分主体に変える、その転換こそがあえて言うのなら彼ら彼女らが果たした「成長」でしょう。
 迷走し続けたそれまでの物語が確かに現在に繋がっていることを証明するように、EDとしてハーモニーカットが並べられることによって最後にカチリとパズルが嵌まる、狂気の沙汰としか思えない演出構成には畏敬の念を表します。
 ベストカットは山の中で透子と駆が寝転ぶ様を上から映したショット。徐々に引いていくカメラワークがすばらでした。


 東京喰種トーキョーグール 12話 「喰種」

 脚本:御笠ノ忠次 絵コンテ・演出:森田修平 作画監督:清水厚貴、矢吹智美

 まずこのエピソードを最終回に添えた構成を評価したいですね。
 物語としては全く終わってないけど、1話との対比でテーマ自体は回収されている。
 囚われの身となり、ヤモリの執拗な拷問を受け続けるカネキ。このアニメの花江さんは基本的に叫び過ぎで大変そうですが、特にムカデを耳に挿入された時の笑い声はタップダンスの芝居と相まって気が狂う一歩手前の感じが出てて良かったですね。
 自らの内に住まうリゼとの対話によるカネキの心象風景。母への想いを意味する白いカーネーションが赤い彼岸花に変わっていくイメージ。白と赤、二つの色に幾重もの意味を滲ませることで表現された捩くれた対比構造が、人間と喰種の入り混じったカネキの葛藤とシンクロし、「人間としての母」への決別と「喰種としての母」リゼの捕食を以って変貌する、その色鮮やかな映像演出がレクイエムのようなピアノの旋律と相まって劇的に描かれていました。


 四月は君の嘘 10話 「君といた景色」

 脚本:吉岡たかを 絵コンテ:中村章子 演出:原田孝宏 作画監督:高野綾 演奏作画監督:浅賀和行 総作画監督:愛敬由紀子

 演出過剰、説明過多、雄弁は銀。
 野暮の極みのような足し算に掛け算を重ね合わせる本作の作劇が音楽と映像によって一つの世界を生み出してしまった回。
 自己の内面という海に深く潜っていくかのような公生の演奏、沈みきった底で演奏を止めた公生が見上げた場所には、彼の中にいるかをりの言葉が星空に変えたスポットライトが光っていた。
 コンクールのためではない、ただ「君のため」の演奏。観客席にいるかをりただ一人に届けようと願うその旋律は観客全体を包み込み、光の粒となって湧き出る公生のイメージはステージと客席の境界線を越えて会場全体を星空に変える。
 彼女といた音楽室を思い浮かべる公生の演奏に合わさるように聞こえるヴァイオリンの旋律。自分の中に確かに刻み付けられた宮園かをりという存在、「君がいる」と穏やかに伝えるピアノに呼応して、「君がいる」と有馬公生の存在を肯定するかをり。
 演奏を終えた公生、観客席という暗闇の中で一番星を探す視線が思いがけず捉えたのは、トラウマに塗り潰されて忘れていた母親の笑顔だった。
 音楽による自他の共鳴、イメージの想起、そして空間と時間の越境。
 「君のため」、宮園かをりだけに届けようとしたその音楽が、彼女と鏡を経た向こう側にいる母親に届く、本人すら自覚し得なかったその一瞬をクライマックスに添える完璧な構成。
 自らの内面に他者をも引きずりこんでしまう、表現者としてのピアニストをここまで描かれたら、もうぐうの音も出ません。何よりもCパートの絵見が完全無欠に可愛い。今年度ベストエピソードです。


おまけ

 実在性ミリオンアーサー 10話 「仲間が欲しい」

 これもどれを選ぶか悩ましい作品ではありましたが、魔―サー一行や11人の支配者の「とりあえず一緒にいるけど決して仲良くはない」感じが序盤の『絶対防衛レヴィアタン』を彷彿とさせて好きなのと、尖りきった姿勢から一転仲間欲しさにキョロ充染みた鬱陶しさを見せるリエンス王が面白すぎたのでこのエピソードに。「3人揃って、11人の支配者」という何もおかしくはない名乗り口上、予想外のハイトーンヴォイスから切実な叫びが歌われるBritain Music「11人にJealousy」、そしてラストのオチまでキレッキレの回でした。


 以上です。
 他にも候補として

 凪あす 15話
 ズヴィズダー 3話 
 ノラガミ 8話
 ラブライブ!2期 4話
 selector infected WIXOSS 8話
 ピンポン 10話
 selector spread WIXOSS 8話
 Gレコ 8、10、13話のどれか

 等がありました。



関連記事
スポンサーサイト
Comment
Trackback
Trackback URL
Comment form













管理者にだけ表示を許可する

プロフィール

ぽんず

Author:ぽんず
私は好きにした、君らも好きにしろ

アニバタ Vol.6アニバタ Vol.9に寄稿しました。よろしくです。


このブログについて

※感想記事はネタバレがデフォです。

当ブログはリンクフリーです。お気軽にどうぞ!
現在相互リンク募集中


twitter
検索フォーム
ランキング
にほんブログ村 アニメブログ アニメ感想へ

アクセス解析
外為どっとコムの特徴
ブロとも申請フォーム
QRコード
QR

Page Top
Powered by FC2 Blog | | Template Design by スタンダード・デザインラボ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。