アニメを中心に、漫画や映画、小説など創作物の感想を載せるブログです。

戦姫絶唱シンフォギア

戦姫絶唱シンフォギアGX 2話 「世界を壊す――その前に」 感想

 何するものぞッ! 夏期休暇アアアァァーーッッ!!(取れない)


 2話も面白いッ! めっちゃ面白いぞGX!
 同時多発でのキャロル、そしてオートスコアラーの襲撃。
 襲われる響、翼さん、クリスちゃんの三人。それぞれの場面を同時進行で描きつつ、ドライブ感を維持し続ける手腕はさすが。
 それでいて、あまりごちゃごちゃせずに見やすいのって、細かい描写でどの場面がどの時間軸の出来事なのかを上手く示してるからだと思うんですよね。
 司令部を通じた連絡はもちろん、調と切歌が見るニュースに映った空中での爆発はレイアに落とされたヘリのものだし、緒川さんが司令の連絡を受けて始動した際に建物の一部が爆発したのはおそらく前回の翼さんの風輪火斬月煌のアレですよね。実はその場面ごとで時系列が前後しまくってたりするんですが、どういう流れで何が起こっていたのか、注意して見ていれば分かる作りになっている。
 シンフォギアが大雑把で勢い任せと、そう見えるのはそれを楽しめるように神経使ってるからこそなのですよ。
 
 バカアニメと 括った高が そうさせる



 さてこのGX、今の所はどうにもノイズが(一時的に)いなくなった世界だからこそ、シンフォギアという奇跡に代表される「力」の在り方に改めて焦点が当たっているように思えますね。
 そこに直接触れたのが調と切歌。
 装者の中でも最も幼い彼女たちは、フロンティア事件の後、裏で色々取引きがありながらも学校に通わせてもらい、普通の日常を享受しているのでした。
 ここでどうしていいか分からないとばかりに顔を見合わせるきりしらの背を押すのがクリスちゃん、というのが素晴らしいんですよね。
 クリスちゃんもまさに自分が同じような境遇を辿って今この場にいるわけで、だけど先輩という風を吹かせるどっかの防人が受け止めてくれて、そして今度は自分が先輩になった。だからこれは自分の役目なのだと。
 シリーズが続いたからこそ、こういった一種の世代交代を描くことが出来るというのはあると思います。
 たとえ失われても受け継がれるモノがある、というのはシンフォギア1期からのテーマであるし、奏からそれこそが人の営みだと教わった翼さんによる継承が、ここにこうして一つ形を為した、と考えると感慨深いものがあります。
 
 盛大に逸れた話を戻すと、調と切歌はクリスちゃんをはじめ、響や未来さんたち2年生の先輩達、そして犠牲となったマリアさんに守られ見守られている立場である、ということを自覚しているのですね。周囲に恵まれているからこそ、毎日笑って過ごせていると。
 だからこそ、有事の際に何も出来ないことが歯痒い。何とか力になりたいデスと、そうお互いに口にする彼女たちの手には聖遺物の欠片が。
「力だけでは何も変えられなかったが昨日までの私たち」という調の言葉の通り、Gで世界の危難を前に鞘走ったF.I.S組はしかし持った力を上手く活かせずに迷走している感がありました。
 どこまでも純粋で、どうしようもうなく未熟だった彼女たちが、今度こそ守りたいもののために力を使いたいと願う姿には目頭が熱くさせられますね。もう信号は青に変わった、あとは踏み出すだけだ。


 そして今まさに力を見せてみろと迫られるのは響。
 話し合い(物理)の印象がないでもない響ですが、彼女が変身するのって基本的に誰かを守る時だけなんですよね。たとえば1期6話ではクリスちゃんと分かり合うために戦っていましたが、変身したきっかけは未来さんを助けるため。2期2話では翼さんの助太刀にマリアさんが万能マントでは防げないと判断するほどの一撃をいきなりかましましたが、その後は調の攻撃を避けるだけだったりするのです。
 対人では出来るだけ話し合いたいというのが響の基本スタンス。ましてやキャロルの敵意は響にだけ向けられており、火災からの救助活動は一端済んだばかり。自分の身に関しては時に自棄と取れるほど鈍感な危うさを秘める響が、ここで変身せずに吹っ飛ばされてもひたすら話かける選択を取るのは必然。
 それがキャロルの誤算であり、シンフォギアを真正面からぶち砕くはずが思うように運ばないので苛立ちを露に。キャロルの感情の波の不安定さが力の強大さとミスマッチで良い感じにキャラを立たせてますね。ラストのアレとか吠える必要全然ないし!
 戦おうとしない響に対するキャロルの、「今までさんざん戦ってきたじゃないか」という言葉に、守るためにそうするしかなかったと返す響。
 この辺構成が上手くて、ノイズの脅威が一先ず消え去った世界で、響が戦いを介さない、純然たる救助活動、すなわち趣味の人助けに勤しんでいる姿を1話で描いたのが効いている。
 困っている人の下へ、最短で、最速で、真っ直ぐに、一直線に駆け付けることができる。この胸の響きを、歌を介して現実にぶつけることができる。響にとってシンフォギアの力とは、まさに奇跡そのもの。そんな想いに一端回帰したからこそ、守りたいという目的と、そのための手段として戦うこと、その意義に改めて直面せざるを得なくなる。
 己の目的のために戦い戦うことを強いるキャロルは、純粋な人助けの喜びに興じる響の心にヒビを入れる存在であり、まさに奇跡を殺す役割を持った敵となっているわけです。
「お前も人助けをして殺されるクチなのか」と、明らかに父親の影を響に見ている節もあって、見事なまでに互いが互いの鏡になっている。
 戦うことへの姿勢といい、父親との思い出といい、正反対な感のある響とキャロルの対比が明快に打ち出された所で、その場は一先ず終息。心身共にボロボロになった響ですが、キャロルの当初の目的を知らないままに打ち砕いていたというのが、この二人のズレを表していていいですね。


 登場人物それぞれが過去に縛られ、それでも繋いだその手で乗り越えようとするのがシンフォギア。それぞれがしでかした行動は、そう簡単にはチャラにはならず、内から外から亡霊のように甦っては呪詛のように押し寄せてくる。そんな中で力強く生きようとする彼女たちの姿に私は惹かれたのであり、それこそがバトルヒロイン物としてのシンフォギアの在り方なのだと今一度確信するに至ります。

 敵キャラとして純粋に魅力的なオートマターたち、空白期間を否応なしに想像させる人間関係の描写、転がるように進むストーリーと、大胆かつ繊細な作劇。
 気合の入った演技はもちろん、キーホルダーやノイズのデザインにまで関わってくる声優さんたちの熱量もビンビン感じる。
 このまま駆け抜けて、シリーズ最高傑作と言わせてくれー。頼むぜー。


関連記事
スポンサーサイト
Comment
Trackback
Trackback URL
Comment form













管理者にだけ表示を許可する

プロフィール

ぽんず

Author:ぽんず
私は好きにした、君らも好きにしろ

アニバタ Vol.6アニバタ Vol.9に寄稿しました。よろしくです。


このブログについて

※感想記事はネタバレがデフォです。

当ブログはリンクフリーです。お気軽にどうぞ!
現在相互リンク募集中


twitter
検索フォーム
ランキング
にほんブログ村 アニメブログ アニメ感想へ

アクセス解析
外為どっとコムの特徴
ブロとも申請フォーム
QRコード
QR

Page Top
Powered by FC2 Blog | | Template Design by スタンダード・デザインラボ