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その他

2016年まとめ記事

 ブログ成立からなんと5年が経ちました。
 ありがとう! ありがとう!


 今年も例のごとくアニメを中心にランキング付けなどをしつつ振り返っていきたいと思います。
 まずは作品ベスト5から。


 5位 ラブライブ!サンシャイン!!

 今年最も見返した作品。最終回さえ私好みなら間違いなく年間ベストだった、というくらいに12話までが完璧。最後の最後で、無印がどちらかと言えば苦手だったことを否が応でも思い知らされました。今年レンタルで見た劇場版は突き抜けすぎて逆に好印象を持ちましたが。
 大ヒット作品の続編である、という事実にとことん向き合った作品。
 全体の構成として、伝説の踏襲から決別、そして継承に至るまでの過程を描ききったことは、最終回が好みでなかったことを差し引いても大いに評価したいところであります。キャラクターの関係性を積み上げてエモ―ショナルな演出で殴りつけてくるエピソード群の熱量足るや、毎週のように涙腺が刺激されていました。楽しい夏をありがとう。


4位 モブサイコ100

 シンプルなキャラデザだからこそあれだけ魅力的な線が描ける。
 思春期における心の揺れ動きとインフレ超能力バトルの見事に融合した作劇、「絵が動く」アニメーションの魅力を詰め込んだ作画演出、音楽や声優の演技が醸し出す独特の空気感。すべてが高いレベルでまとまっており、1クールで主要キャラの魅力を見せきった構成も見事で、総じて理想的な漫画原作アニメ作品だったと思います。
 あらゆる要素が作品の魅力をアニメーションに変換した上で昇華させている、という点では秋アニメの『灼熱の卓球娘』も同様で、このレベルなら「アニメ見なくても原作読めばいいや」などと露程にも思わない。
 2期もあったらいいな。


3位 この素晴らしい世界に祝福を!

 今年最強の癒やしアニメにして久しぶりにハマったコメディ作品。
 立ち絵のかわいさ美しさよりも動くことで最大限に魅力を発揮する菊田幸一さんのキャラデザが95点! ただ、ゆんゆんファンが怒るのも分かるのでマイナス5点です。
 異世界で繰り広げられる、ポンコツ共のどうしようもない日々。悪態を吐きながら日々を駆けずり回りながら、徐々にその地に腰を落ち着けていく姿には、人生の営みそのものを感じるようでいて、ただ笑えるだけではない、ほんの少しだけ救われたような感覚さえ覚えるのです。1話初見時、いざ冒険が始まる!、という流れから羽ばたく鳥と共に勇壮な音楽が流れ、そこから繰り広げられる怒涛の労働ライフ、そして神田川からのあのOPに至る一連のシークエンスで、いつの間にか笑いながら涙を零していたのを覚えています。あれはオールタイムベスト1話のひとつだ。もうすぐ始まる2期が本当に楽しみです。


1位 響け! ユーフォニアム2

 京アニが送る最強青春群像劇の続編。正直な話、序盤では『聲の形』に吸われたのかさすがに作画レベル落ちているな(あくまで前作に比べればで、全体を見れば普通に異常)と感じたものですが、中盤からは全く気にならなくなるほどに演出映像演技物語が暴力的なまでの一体感を以って毎回感情を揺さぶってきていました。
 全体の構成がともすれば1期以上に秀逸で、最初に2年生組の話を持ってきた意味が4話にすべて詰まっている。希美のためにオーボエを吹いていると語るみぞれに対し、久美子が抱いた所感が「そんな事を考えて吹奏楽をやってる人がいるなんて」というもので、彼女はそれを麗奈と共有する。そこから前半のクライマックスである5話のコンクールに繋がるわけだけど、ここではTVシリーズでこれやんのかってくらいがっつり1曲をアニメーションで描ききってるんですよね。なぜならこの時が最も全員が『全国』という目標を目指し一丸となって演奏をした場だから。
 一方で、12話では全国大会における演奏シーンはカットされる。何故なら既に久美子たちの主眼はそこにはないからですね。中盤における展開で、「誰かのために」演奏しているという2年生組に対してあえて言えば冷笑的だった久美子、あすか先輩、麗奈は自ら原点と向き合い、そして「誰かのために」演奏をするというエゴを見出していくんですね。誰かに憧れて音楽を始め、それが心の底から好きだという感情を大切な誰かに伝えることで、過去から現在に至る自分自身を肯定し、あるいは久美子が姉・麻美子にそうしたようにささやかな自他の境界線を越えて誰かを救うことだってできる。
 「スキをあきらめない」気持ちが「スキをあきらめた」誰かの救済にさえなり得る、という筋書きをあすか先輩と麻美子への憧れで繰り返したのが久美子の物語だし、恋愛と尊敬の入り混じったスキが滝先生が生涯抱き続けるであろう別の誰かへのスキによってもたらされた、という別筋もあって、それら全てが音楽を通して表明される。ただそれはもはや、純粋な音楽の希求とは違う個人的な感情によるものだから、コンクールという場ではフォーカスされない。そして最終回は部活という内輪の場で、1・2年と3年が互いのために演奏するシーンを以ってクライマックスを迎える。全編通して筋の通った構成だ。
 物語における取捨選択から一方通行の連鎖で成り立つ人間関係に至るまで、ひたすらに怜悧なこの作品がそれでも熱を保ち続けたのは、ただ彼らが音楽に懸ける想いが本物だからに他ならない。そして様々な感情が渦巻く青春の日々も、ひとつの終わりと継承を迎える。前作に優るとも劣らない傑作でした。


1位 ユーリ!!! on ICE

 ユーフォがモラトリアムにおける青春の終わりを描ききった作品なら、本作は青春のピリオドを塗り潰し続ける作品だったと思う。それが可能だったのは、部活動を舞台とした前者とは違い、登場人物たちが自らその道で生きていくことを決めたプロ選手だったから。好対照に見えた両作品が共に傑作クラスで同時期に放映された僥倖に感謝を。同率1位です。
 スケートリンクにあるのは四方を観衆に囲まれた一人の人間と、真っ白な氷だけ。だからこそ、そこに一個の人間をそのまま表現することができる、それは形こそ違えど紛うことなきそれぞれの愛である。尋常ではない熱量で描かれたフィギュアスケートの作画によって描かれるそれは、勇利とユーリの差が最も顕著に、時に作画の手法すら変えて表現される。その執拗な拘りが、演技によって引き起こされる悲喜こもごもの感動を二次元において再現することを可能にした。
 勇利とヴィクトルの関係性の変遷は見返して整理しないといけないな、というのが正直な所ですが、互いに互いをどうしたら驚かせられるか、という構図が両者の躍進に繋がっていたのは間違いないし、そこから勇利だけでなく他の選手たちによって世界を押し拡げられるヴィクトルと、その様子を見て自分だけを見てと独占欲を拗らせた愛を燃え上がらせる勇利のファム・ファタールっぷりがたまりません。
 この作品で何よりも好きなのは、勇利が自覚のない行動によって他者の心を変えていた、という構図が終盤になって明かされることで、自分自身の何気ない言葉や行動ひとつひとつが、もしかしたら他者を救っているかもしれないというテーゼが描かれた点。それがグランプリを通じて互いの演技に刺激を受け、自身のモチベーションやプレッシャーに変換されることで、その人それぞれの物語に波及していく。それら全てによって彼らの存在は形作られており、だからこそ彼らが氷の上で表現するのは彼ら自身の愛なのだ。
 特に最終回で素晴らしかったのは勇利とヴィクトルの閉じた関係性に意識して割り込んだユーリの魂が込もった演技。プロの世界において、終わりを決めるのは自分自身。一度は引退を決めた勇利やヴィクトルが、他者の熱を受けて再びその世界に見を投じようとする、それを意識的にやったのが今の自分が有限であることを知っている最年少のユーリであったことが、世界の残酷さと尊さを何よりも表しているようで、まさに有終の美を飾ったように感じられました。これは必ず一から見返してもっとちゃんと受け止めます。

 
 次点として、僕街、カバネリ、舟を編む、文豪、卓球娘を挙げておきますが、完走した作品はどれも面白かったですよ。
 続いて、今年印象に残ったキャラクターについて。

 ベストキャラクター 男性編


3位 八代 学(僕だけがいない街)

 欠落を埋めるのが人生、そこに善も悪もない。
 独自の人生哲学を持ち、決して満たされないものを抱えているからこそ人を殺し続けるシリアルキラー。そんな彼が自らを邪魔するヒーローごっこの少年と出会った時、生まれた歓喜の感情。対称にして同類、自分のただ一人の理解者を見付けた彼が、眠り続ける悟を15年間待ち続けた時間の長さに想いを馳せると、最後に彼が救われて本当に良かったと私は思います。悟によって気付かされた自分自身の愛によって、彼はようやく満たされたんだ。


2位 天鳥 美馬(甲鉄城のカバネリ)

 人の恐怖によって人生を翻弄され、だからこそ恐怖を克服する術を探し続けた。
 誰よりも臆病者であることを自覚する彼が、虚勢と自己正当化を続ける欺瞞だらけの世を陽の下に晒し続ける姿には「人間とはこんなものだ」という諦観と悲哀に満ちており、だからこそ彼の前に生駒や無名があらわれた時、すべてを賭してその強さを徹底的に試した。彼らの意志の中で見つけたものは、正しく彼の救いだったことでしょう。
 前半の活劇以上に読み応えのある彼の人間描写を面白く見ていたんで、続編制作が決定された時も、「美馬のいないカバネリなんて......」という気持ちが少なからずあるのでそんなにテンションが上がらなかった程度には好きな悪役でした。


1位 海馬 瀬人(遊☆戯☆王 THE DARK SIDE OF DIMENSIONS)

 まさか2016年にもなってこの名前を出すことになるとは思わなかった。
 間違いなく今年最もクレイジーだったキャラクター。狂人と天才は表裏一体であることを圧倒的パワーで世界に君臨するその生き様によって鮮烈なまでに示してくれました。
 社会常識はおろか、世の理すらも彼の前では意味を為さない。ただ突き進むその道こそが終わりのない闘いのロード。宿命のライバルを追い求めてひたすらに過去を追い求めるにつれ、着実に技術は進歩していく。つまり過去への執着によって未来に近づいていく、この圧倒的な矛盾を最強のパワーで成立させてしまう。その様はまさに、10年の時を経て蘇ったこの作品そのものを体現していると言っても過言ではないでしょう。地の底に眠る神すらも引き抜いた暴君のような決闘者の姿は、今年最も美しい光景のひとつだったと思います。

 次点でカズマさん@このすば、西岡くん@舟を編む、霊幻師匠@モブサイコ、ユリオ@YOIなど。
 なんで男キャラの趣味はこんななの......。

ベストキャラクター 女性編


5位 烏丸 千歳(ガーリッシュナンバー)

 何の努力もせず、今のままの自分で受け入れられたい、評価されたい、ちやほやされたい。一角のクズなら誰しもが抱き得る浅ましい願望の権化のようなキャラクター。他人の話は都合の良い部分しか聞かないわ、物事は自分中心だわ、現実は見ないわで性根が腐りきっている。ただ、その裏にはあまりにもちっぽけな取るに足らない自分自身への確かな自覚があって、だからこそそこから目をそらして無根拠な自信に縋り付かないと生きていけない。
 仕事を通じてそこに向き合わざるを得なくなった彼女が、それまでの自分をひとりのキャラクターとして認識し、自ら「烏丸千歳」を演じることで声優になっていく様にはやはり強い共感を覚えてしまいます。
 あまり自分と烏丸千歳を同一視すると、自分は美少女ではない、という残酷な真実を突き付けられるのでご利用は計画的に。


4位 森川 千夏(Lostorage incited WIXOSS)

 メンドくさい女オブジイヤー。当初のクールな優等生っぷりはどこへやら、終盤にはすっかり精神的な幼さを露呈させたへなちょこっぷりを見せた。すず子と当初の印象、関係性が逆転している構成が見事。幼馴染に囚われ、幼馴染を縛り、幼馴染を消そうとして、幼馴染に救われた。一から十まですず子によって形成された人格、彼女が求める森川千夏を全うしようと苦しむあまり、すべてを彼女に転嫁して自身の弱さから目を逸らす自意識の拗らせ方と、そこからの迷走の果てにある虫の良い願い。
 目を離せない、という点においてコイツほど優れた造形のキャラクターは今年いなかったと思います。記憶によって形成される自分自身からは逃れられない、というテーゼを体現したという意味でも、シリーズを象徴する人物だったのではないでしょうか。


3位 西宮 結弦(映画 聲の形)

 あの作品で誰よりも狭間にいた存在。
 だからこそ架け橋になれたし、だからこそある時は傍観者だった。そんな彼女が自分の人生に戻ろうとする、その切っ掛けをもたらしたのが姉であり、姉のために撮った写真。その写真には死体の跡だけが写り、彼女が次に取るのは羽ばたく生きた鳥である。
 悠木碧の熟練された演技によってその中性がいっそう際立つ。存在自体がエモみの塊のような存在。将也との兄弟みたいな距離感もソーグッド。


2位 田中 あすか(響け! ユーフォニアム2)

 本音を見せず飄々と振る舞い、音楽にはストイックな態度を見せ、そのため部内の抗争や人間関係のもつれには冷淡な反応を見せる。そんな彼女の仮面の下にはどんな感情が押し込められているのか、に迫ることになったユーフォ2期。
 あるいはずっと求めていた父性を誰かに代替してもらうでもなく、むしろ自分が「みんな」にとっての頼れる存在であろうとした姿には、父に追いつきたいという強い想いがあったのかもしれない。いや、ホント彼女に関しては特に「かもしれない」と語るしかないんですよ。久美子によって超然とした特別性が剥がされ凡人の側に一段降りてきてしまった感のある彼女ですが、そこから「いつものあすか先輩」にブランクを乗り越え戻そうとする意志にこそ、彼女の本質を見たいところです。重要なのは、どういう振る舞いをするかだ。
 最後まで彼女が「あすか先輩」であり続けたのは誰の要請でもない彼女自身の選択だったけれど、それが肯定できるようになったのは久美子がいたからだと思うんですね。「久美子の敬愛する先輩」である自己を獲得した彼女の去り際はまさに立つ鳥跡を濁さず、といった風情でした。


1位 渡辺 曜(ラブライブ! サンシャイン!!)

 私に幼馴染属性を植え付けた元凶。
 幼い嫉妬心すらも自罰的感情が塗りつぶしてしまうほどの圧倒的な善性が、豊かな才能と掛け合わせることで生まれる余白に魅せられた2016年の夏。
「普通」な幼馴染との間に生まれた溝によって端々に見られる断絶。そして最後にはそれらを越えて、想いをひとつに。「本当の気持ちを伝えるべき」というアドバイスを受けたにも関わらず、「いいの」と繰り返し千歌に抱えたものを伝えることはなかった。本音を話すことで理解り合う、という手法に依拠せずに幼馴染の距離を再設定した彼女の物語には、大きな衝撃を受けました。


 次点でヤヤカ@フリフラ、岸辺ちゃん@舟を編む、園崎法子@キズナイーバー、五十嵐留未@selector destructed WIXOSS、アクア様@このすばなどなど。
 続いてOPED映像について。

ベストOP


5位 フリップフラッパーズ『Serendipity』ZAQ
  
 多分EDの方が人気だし私も大好きだけど、薄暗い画面で佇む登場人物たちを写しつつサビに入る所で傘を投げ出し怒涛のアクションになだれ込む流れが冒険モノのアニメOPとして最高にワクワクして好きなんですよ。
 ZAQさんも好きではないけどOPやEDとして聞いている分にはいい。

4位 僕だけがいない街『RE:RE:』ASIAN KUNG-FU GENERATION

 過去と未来に翻弄され続ける悟の姿を寂寥感と焦燥感に乗せて描くOP。
 アジカンの淡々と刻まれていく音と、記憶をフィルムになぞらえた映像演出がマッチしてたし、11話のサプライズもなかなか好感触。


3位 モブサイコ100『99』MOB CHOIR

 安心と信頼の10GAUGEさん、さすがッス!!!
 素材を作って編集は10GAUGEに投げる、という手法はどんどん使っていって欲しいですね。初っ端からの背動と次々と描かれるサイケデリックかつポップな映像の数々、一発で心を掴む名OPです。


2位 灼熱の卓球娘『灼熱スイッチ』雀が原中学卓球部

 曲、映像ともにトップクラス。
 アニソンにありがちな転調の連発を、ここまで作品のコンセプトと合わせられればぐうの音も出ない。
 ピンポン玉の音をアクセントに加え、熱いバンドアレンジの中に変則的なフレーズを混ぜ合わせつつ一つの流れとして完成させる職人芸のような楽曲。徐々に激しさを増していく映像の勢いとの相乗効果が凄まじい熱量を生み出す、年間だけでなくオールタイムで考えても出色の出来栄え。
 スポ根アニメOPの一つの完成形だと思います。


1位 この素晴らしい世界に祝福を!『fantastic dreamer』Machico

 作品評でも言いましたが、このOP初めて見た時あまりの地に足の着いた多幸感に泣いちゃって、出来どうこうの話ではなく私にとって間違いなく今年一番のOP。キャラデザを崩さず描く所謂キレイな作画ではなく、とことんまで動かすことに特化したキャラデザの魅力が前面に表れている上に、Bメロサブタイ演出のような見てるだけで楽しくなる映像がたくさん詰まっていてホント好き。2期でもこれに迫るOP映像が果たして見られるかどうか、期待半分に待っています。


ベストED


5位 この素晴らしい世界に祝福を!『小さな冒険者』

 異世界の日常に思いを馳せたくなるような光景。
 そこにあるのはやはり普遍的な生活なのだと、ミニチュアを写したような映像が示してくれます。「洗濯物取り込まなくちゃ」というフレーズが頭を離れない。


4位 ユーリ!!!onICE『You Only Live Once』YURI!!! on ICE feat. w.hatano


 ユーリの良さの一つに各選手の歴史の1ページを見ている、という側面を感じられる点があって、このED映像はまさに作品世界の中で彼らの生活の一端を垣間見ている一ファンの心境になれる、という点で鮮烈でした。
 一方ユーリとヴィクトルの刹那的な青春が映し出される点でも、非常にエモーショナルだったと思います。


3位 ラブライブ!サンシャイン!!『ユメ語るよりユメ歌おう』Aqours


 本編のエモさは語った通りですが、それを助長していたのがこのED曲のピアノイントロ。ほぼ毎話にあたって完璧なタイミングで流れ出すので、余韻がハンパない。元々EDイントロ被せ演出は大好物なので、この点で言っても本作の演出方針は私に合っていたのだと思います。少女たちの精悍な表情と、繋がれる手。寄せては返す波の中、太陽を見つめる少女たち、そして砂浜に描かれる『Aqours』の文字。楽曲自体もアニソンにしては珍しくリズムで聞かせるタイプで今年度ベストアニソンのひとつに数えています。


2位 キズナイーバー『はじまりの速度』三月のパンタシア

 白い背景をバックに、映し出される少女たちの様々な表情。某ボカロPではないか、と噂されるARCHITECT氏のアレンジはキャプテン・アースED『アメジスト』から好みでしたが、やはりギターワークが良いですね。
 そしてまさかの作詞:岡田麿里。未だにこの字面だけでインパクトがありますが、曲の疾走感と切なさの両方を見事に活かした詞になっていたと思います。


1位 モブサイコ100『リフレインボーイ』ALL OFF

  
 ペイントオングラスで描かれた霊幻新隆の日常。色褪せた代わり映えのない当たり前の日常が、モブと出会うことで色付いた。本編だけでは窺い知れなかった霊幻から見てモブはどういう存在なのか、という示唆を含んだような映像が、特別な力を持った少年を主人公としながらそれでもなおちっぽけな存在である彼らのモラトリアムを歌う楽曲によって青春グラフィティを象徴するに相応しいものに昇華されていたと思います。



 今年は色々映画を見た年でもありますが、実写まで語ってるとキリがないのでアニメ映画だけ。
 半分総集編でありながら一歩先へ到達してみせた『selector destructed WIXOSS』。美しい線と繊細な芝居作画で同性愛を描いた『同級生』。
現代に蘇った伝説『遊☆戯☆王 THE DARK SIDE OF DIMENSIONS』。
新海誠の癖に普通に面白いじゃねーかと思ってたらまさかの記録的大ヒット『君の名は。』。
 多様性を説きつつも人は差別からは逃れられないぞと純然なるエンタメで描いたのは凄いけどパンプキン・シザーズがもっとヤバいもんぶち込んできたからな見てろよディズニー『ズートピア』。
 古今東西エンタメごちゃまぜ王道中二ストーリー『RWBY Vol.3』。

 どれも素晴らしい出来でしたが、やはり私にとって今年を象徴するのは『聲の形』と『この世界の片隅に』。どちらも主題は同じだったと私は捉えています。
 人と関わる上で起こる様々なディスコミュニケーション、そこで犯した取り返しの着かない間違いを抱えて、それでも自分の生を赦すことができるか、という少年の心を描いた『聲の形』。戦争に日常を蹂躙されていく中で、それでも「あるもの」「できること」で生活を続けようという庶民の抗いを描く中で、自らの身体に流れる「知りたくなかったこと」に気付いてしまったすずさんが、慟哭と怒りすらも生きる糧として、喪失と再生を経ていく姿を描いた『この世界の片隅に』。
 共通するのは、『聲の形』は狭いコミュニティにおいて避けられない人間関係の中で、『この世界の片隅に』は国家から一個人に至る広範な社会生活全般の中で、ミクロとマクロの違いこそあれど人が生きる上で当たり前に罪を背負うこと、そこに向き合ってなお生きていくのだという意志を描いた点だと思っています。『聲の形』はいわずもがな、戦時中を描いた『この世界の片隅に』もまた現代に通じる普遍的な原罪を描いているのは、表面化しないだけで我々が普段からどこかの誰かが被る搾取によってもたらされた恩恵を受けて生きているという構図を自覚さえしていれば自明のことでしょう。
 この話続けると気分まで落ち込んでくるんで切り上げますが、その辺に向き合った作品が今年同時に出たこと自体はとても心強いことだと考えていますし、時代がついに『輪るピングドラム』に追いついたという妄言の一つでも言いたくなりますよ。生きるのは罪で、罰なんだ。

 
 他に今年あったことを振り返ると、ネット環境の改善によって本格的にソーシャルゲーム『アイドルマスターシンデレラガールズ スターライトステージ』(通称デレステ)をプレイできるようになったのが大きいですね。イベントもたまにですが上位報酬獲得するまで走りますし、課金もそれなりにしています。担当アイドルである北条加蓮は今年も大活躍でやはり最高のアイドルでしたが、高森藍子をはじめ他のアイドルの魅力も少しずつ分かってきたような感じで、やはり素材としての一定の強度と無限の可能性を持った恐ろしいコンテンツだと思いますね。
 その流れで今年もノルマとして紹介しますはハリアーP作の「シンデレラガールズ」✕「テニスの王子様」のパロディから始まった青春スポ根漫画『The princess of tennis』。早いものでもう連載から3年目になりますが、凄いのはただでさえ最高の少年漫画だったのに今描いているものこそが本領、という展開になっている点ですね。青春群像劇としての真価を発揮しはじめた本作が何処まで行けるのか予想はつかねど期待は膨らむ一方、そしてそれに必ず応えてくれるという信頼も揺るぎません。毎年宣伝しますよ、超面白いので是非読んで下さい。

 今年は全然新規開拓してないんですが、あと一つオススメするとしたら海外制作3DCGアニメ『RWBY』ですね。今更感溢れますが、これホントに面白いので。
 モチーフは童話や伝承で、手法は日米のアニメやゲーム、それらが完全にミックスアップされた正統派ダークファンタジーです。Youtubeで無料で見られる上に、日本語字幕も標準装備の至れり尽くせりっぷり。年末年始の暇つぶしにでも是非。


 最後に、今年新たに獲得した嗜好『幼馴染』について。
 某スクールアイドルによって目覚めさせられた創作における属性。そのエモさはたとえ仲が良かろうが悪かろうが、依存してようがしてまいが、互いの人格形成には互いがいなければ成り立たないという絶対性にある。それによって生まれる多種多様な情動に魅せられた2016年でした。これが切っ掛けでそれまで普通に見ていた作品にも新たな視点が追加されたことで別の魅力が見えたりね。
 今年は最後の最後で、『僕のヒーローアカデミア』が最強の幼馴染文脈をぶっ込んできたんで、改めて私にとっては象徴的な年だったんだなと。流木野サキさんの気持ちがちょっとだけ分かった気がします。
 それでは皆さん、良いお年を。来年もよろしくね。


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Author:ぽんず
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アニバタ Vol.6アニバタ Vol.9に寄稿しました。よろしくです。


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