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映画

映画「SING/シング」感想

Sing with me, sing for the years
Sing for the laughter, sing for the tears
Sing with me, just for today
Maybe tomorrow, the good lord will take you away

エアロスミス『Dream on』


 本作は『偽物』が『本物』に昇華される物語......などではなく、徹頭徹尾『偽物』と『本物』の物語だったのがとても響きました。
 歌によって本当の自分が解放される、というテーゼが群像劇たる本作の登場人物たちに通底しているんだけど、主人公であるバスター・ムーンは歌手ではなく劇場の支配人なのでステージで歌うことはない。
 このバスターという主人公、嘘を吐くどころか普通に犯罪紛いのこともしてるし、不誠実極まりないコアラなんですが、妙に憎めないんですね。謎の人望も、一度として誰かを責めたりしなかった所とかによるのかも。
 虚偽に塗れたバスター主催のコンクールは、負債の数々に耐えきれず劇場ごとご破産になる。父親が通った屈辱的な仕事を踏襲し、やっとの想いで誂えた会場はまさにハリボテ。それでも、舌先三寸で夢見る歌手のタマゴたちを振り回してきた彼にしか、才能を輝かせる舞台は作れなかった。
 バスターだけでは『偽物』しか用意できなかった月が(彼がそれに乗って降りてくる演出も尽く失敗する)、ミーナという『本物』の才能によってハリボテの向こう側にある満月へと変わる。彼には才能はない、だけど彼がいなければ埋もれていた才能があった。嘘の報酬がなければ彼らは集まらず、悪目立ちしなければ嘲笑目的のマスコミによってステージの熱が広がることもなかった。
 ハチャメチャをやりながらも才能が輝ける舞台を作る、夢だけは本物だった支配人の吹き替えを他ならぬ内村光良が演ったと思うと、勝手に文脈を繋げて感慨に耽りたくなるくらいには、笑う犬や内Pが好きだった少年時代を過ごしたんですよ。

 個々のエピソードも良くて、クソみたいなティーンエイジャーの枠組みを押し付けられそうになって一時は失恋ソングに共感しちゃったりもしたけど最後には自分のやりたい事をやり通したアッシュのエモさと、機械仕掛けにした所で家族に不在を気づかれないほど「主婦」としての機能しか認識されてなかったロジータがその内なるパッションを開放する痛快さには目頭を熱くさせられました。ちゃんと「歌う行為」そのものによってそれぞれの物語を完結させているのが良いんですよ。
 そして主人公に舞台を用意する立場を充てがっているからこそ、演者を見守る脇役たちも彼らが輝くためには欠かせないピースなのだと、舞台裏にまで目配せが利いてるのがめっちゃいいんですね。
 才能ある者たちが主役の舞台は、才能ある者たちだけでは成り立たないという当たり前だけど意外と無視されがちな事実。何が言いたいかというと、本作のメインヒロインはミス・クローリーとかいうイグアナのババアです。他にもツンデレババアが出るので、けもの好きだけでなく熟女好きのフレンズにもオススメできる快作でした。

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