うつけ者アイムソーリー

まさかの伏線回収っぷりに笑った。こう一つ一つの布石がご都合主義なくらいに後半に一本に繋がっていく展開はなんか既視感があると思ったら、伊坂幸太郎に近いんだ。絶妙なタイミングでカキ氷の出前が来た時は思わず叫んだよ(笑)

菩薩級の寛容さが災いして貴重な夏休みをほとんど全て他人のために費やしてしまった番町。しかし彼のその経験が、五体の新たな戦力人々との絆をつくり、その繋がりが相互に影響しあって最終的に皆に笑顔をもたらした。ただ大変な目にあっただけではなく、人との関わり合いはそれだけでプラスになる。これこそがこの作品のテーマなのだろう。それをギャグ展開でも、シリアス展開でも表現できるのがこの作品の強みだと思う。

一気に五つのコミュを詰め込んだ弊害ももちろんある。金持ちの奥さんは悪役のイメージが拭いきれずモヤモヤするし(EDのカットは和解した、ってことでいいんですよね？)、看護婦さんが自分の本分を思い出す流れは多少強引だし、エビのマフラーがなぜ木に引っかかってたのか分からないし(笑)

まあ多少のツッコミ所はコメディタッチな描き方で緩和されているので言うほど気にはならない。というか、だからこそ許された展開でもある。

番町には残り少ない夏休みを、是非友達との思い出作りに当てて欲しいのだが、次で修学旅行ということはもう新学期が始まるということ？　なぜ完二とりせがいるのかは分からないが、おそらく先には辛い戦いが待ち受けているだろうから、彼らにはたっぷりと青春を輝きを味わってほしいと思う。1話くらいならこっちのダメージも少ないはず……だから。

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