映画
ガールズ&パンツァー最終章 第3話 感想 道なき道の轍
知波単よ永遠に。
第2話から1年半以上、当然熱なんて冷めてるけど、観れば再燃するのは分かりきってるから特に心配はしてなかったぜ。
なんと言っても前回から引き続きの知波単戦。
夜、密林、湿地帯というフィールドやシチュエーションが最大限に発揮されていた過去最高のベストバウト。光や地形をフル活用したアイディアの釣瓶撃ちと、王者大洗を追い詰める挑戦者知波単というドラマ性が相まって、異常な熱量を放っていた。
「突撃」という手段を目的化してしまっていた知波単が「勝つ」という目的のために全力を尽くす、つまりそれは言わば概念的な「突撃」を自らの新しい戦車道にした、ということなんだと思う。だから、正直観てる時は決着シーンの描写で「普通にあんこうを追い詰めたつもりが実は誘い出されていたフラッグ車という構図だけで良かったのでは」という考えが巡ってモヤモヤしていたが、知波単があれだけ強かったのは「打倒あんこう」という定めた目標に邁進していたからであり、それを達成した時点でああなってしまうのは自らの戦車道を掴み取っても彼女たちの芯は変わらない、という結末だったのかな、と今は納得しています。分断した時点で目標をフラッグ車に変更していれば勝ってたかもしれないが、目標コロコロ変えてたらさすがに士気が乱れそうだしな……。
そもそもフラッグ車でもないのに「あんこうさえ倒せれば」という思考になった時点で負けフラグだろと、私も最初は想いましたが、連中が化け物過ぎて「やっぱコイツら放置したらアカンわ」となりましたね。例の河渡のシーンで度肝を抜かれたし、おそらく照明を付けた段階から自分たちを囮にする作戦を開始したんだとは思うんですが、逃げっぷりがあまりにもガチ過ぎてあれは囮を疑われなくてもしょうがねーなって感じ。個々の適正を活かした役割スイッチ(逃げるだけなので夜目が利く麻子に進路だけ指示させるシフト)は色々な意味でテンション爆上げでした。
他にも練度お化けのアヒルさんチームをタイマンでくだす福田殿やば過ぎワロタとか、両脇を挟まれてピンチになるも落ち着いて両方仕留めるウサギさんチームの成長とか(次の継続戦で似た様な状況に陥った時に跳弾利用して一発で処理しちゃうあんこうホントさぁ……)、目的でなく手段としての「突撃」を知波単最大の武器として使い所を見極める玉田など、見所のバーゲンセールで正直このあとこれ以上の試合はないんじゃないか、と思わされました。
さて、他の準々決勝ですが、身も蓋もなく言えば物語エネルギーを多く持ってる(残ってる)方が勝つという順当な流れで、正直そこまでノれませんでしたね。判断と指示の的確さを見せた最推しのカチューシャは格を保った感はありますが、サンダースはマジで不憫。(サンダースの格の大部分をナオミが担っていたのに上位互換みたいな奴が出てきたよ……)
あ、アンツィオはアンツィオでしたね。
それはそれとして、逸見エリカですよ。ガルパンはどこでも走れる戦車をモチーフに「道なき道を征く」テーマを描き続ける作品であるので、ここにきて西住流ではない自分だけの戦車道を掴み取って勝ちを拾った彼女が本格的にみほのライバルとして立ち上がってきたので、マジで聖グロまで倒して決勝に上がってくるかもしれないですね。未だ大洗が一度も勝ててない聖グロも十分な物語エネルギーを残しているので、ここは本気でどっちが勝つか読めないカード。
そして続く継続戦。雪だるまはさすがにズルでは?という気持ちが拭えないままあんこうが早々に落とされて急転直下の引きとなったので全然感情が整理できていません。そもそも何故かあれを愛里寿だと思いこんでいたのであんこう離脱の衝撃よりも「愛里寿じゃない!?・・・・・・・・・・あっ、シモヘイヘ! そっちかぁ~~~」という視聴後感だったのはここだけの話。
ともあれ、「道なき道を征く」のであればあんこうのいない大洗学園も当然描きますよ、という気概を感じられたので、来る4話も楽しみですね。
新しい道を見つけ、未知の先へと前進する乙女たち。それでも、戦車が通る場所には轍があり、過去と現在、そして未来へとつながっていくのだ。とりあえず今は、最高の試合をありがとう、知波単学園。
第2話から1年半以上、当然熱なんて冷めてるけど、観れば再燃するのは分かりきってるから特に心配はしてなかったぜ。
なんと言っても前回から引き続きの知波単戦。
夜、密林、湿地帯というフィールドやシチュエーションが最大限に発揮されていた過去最高のベストバウト。光や地形をフル活用したアイディアの釣瓶撃ちと、王者大洗を追い詰める挑戦者知波単というドラマ性が相まって、異常な熱量を放っていた。
「突撃」という手段を目的化してしまっていた知波単が「勝つ」という目的のために全力を尽くす、つまりそれは言わば概念的な「突撃」を自らの新しい戦車道にした、ということなんだと思う。だから、正直観てる時は決着シーンの描写で「普通にあんこうを追い詰めたつもりが実は誘い出されていたフラッグ車という構図だけで良かったのでは」という考えが巡ってモヤモヤしていたが、知波単があれだけ強かったのは「打倒あんこう」という定めた目標に邁進していたからであり、それを達成した時点でああなってしまうのは自らの戦車道を掴み取っても彼女たちの芯は変わらない、という結末だったのかな、と今は納得しています。分断した時点で目標をフラッグ車に変更していれば勝ってたかもしれないが、目標コロコロ変えてたらさすがに士気が乱れそうだしな……。
そもそもフラッグ車でもないのに「あんこうさえ倒せれば」という思考になった時点で負けフラグだろと、私も最初は想いましたが、連中が化け物過ぎて「やっぱコイツら放置したらアカンわ」となりましたね。例の河渡のシーンで度肝を抜かれたし、おそらく照明を付けた段階から自分たちを囮にする作戦を開始したんだとは思うんですが、逃げっぷりがあまりにもガチ過ぎてあれは囮を疑われなくてもしょうがねーなって感じ。個々の適正を活かした役割スイッチ(逃げるだけなので夜目が利く麻子に進路だけ指示させるシフト)は色々な意味でテンション爆上げでした。
他にも練度お化けのアヒルさんチームをタイマンでくだす福田殿やば過ぎワロタとか、両脇を挟まれてピンチになるも落ち着いて両方仕留めるウサギさんチームの成長とか(次の継続戦で似た様な状況に陥った時に跳弾利用して一発で処理しちゃうあんこうホントさぁ……)、目的でなく手段としての「突撃」を知波単最大の武器として使い所を見極める玉田など、見所のバーゲンセールで正直このあとこれ以上の試合はないんじゃないか、と思わされました。
さて、他の準々決勝ですが、身も蓋もなく言えば物語エネルギーを多く持ってる(残ってる)方が勝つという順当な流れで、正直そこまでノれませんでしたね。判断と指示の的確さを見せた最推しのカチューシャは格を保った感はありますが、サンダースはマジで不憫。(サンダースの格の大部分をナオミが担っていたのに上位互換みたいな奴が出てきたよ……)
あ、アンツィオはアンツィオでしたね。
それはそれとして、逸見エリカですよ。ガルパンはどこでも走れる戦車をモチーフに「道なき道を征く」テーマを描き続ける作品であるので、ここにきて西住流ではない自分だけの戦車道を掴み取って勝ちを拾った彼女が本格的にみほのライバルとして立ち上がってきたので、マジで聖グロまで倒して決勝に上がってくるかもしれないですね。未だ大洗が一度も勝ててない聖グロも十分な物語エネルギーを残しているので、ここは本気でどっちが勝つか読めないカード。
そして続く継続戦。雪だるまはさすがにズルでは?という気持ちが拭えないままあんこうが早々に落とされて急転直下の引きとなったので全然感情が整理できていません。そもそも何故かあれを愛里寿だと思いこんでいたのであんこう離脱の衝撃よりも「愛里寿じゃない!?・・・・・・・・・・あっ、シモヘイヘ! そっちかぁ~~~」という視聴後感だったのはここだけの話。
ともあれ、「道なき道を征く」のであればあんこうのいない大洗学園も当然描きますよ、という気概を感じられたので、来る4話も楽しみですね。
新しい道を見つけ、未知の先へと前進する乙女たち。それでも、戦車が通る場所には轍があり、過去と現在、そして未来へとつながっていくのだ。とりあえず今は、最高の試合をありがとう、知波単学園。
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